electric empire
Electric Empire
 Electric Empire '10 

オーストラリアのメルボルンで結成された3ピース・ソウル・バンド、エレクトリック・エンパイアの、今のところ唯一のアルバム。
スティーヴィー・ワンダーやマーヴィン・ゲイ、ダニー・ハサウェイを思わせる、グルーヴィーでメロウな70’sソウル・ミュージックを実直に紡ぎあげるバンドで、新鮮さや刺激的な要素は何もないが、とにかく聴いていて気持ちいい。オーストラリアには他にも、レイ・マン・スリーというネオ・ソウルな3ピース・バンドとか、現行ディープ・ファンクの代表格のバンブーズが居たりと、ファンク/ソウル・シーンがそれなりに形成されているのだろうか。
柔らかでゆったりグルーヴィーな演奏にソウルフルなヴォーカルが乗る「Baby Your Lovin'」、ファンキーな西海岸グルーヴィー・ソウル風「Have You Around」、スティーヴィー調のアコースティック・ソウル「Brother」、マーヴィン「All The Way Around」を何となく思わせるメロウ・ソウル「I Just Wanna Give It」、バラードの「Life Again」や、マイナー調のグルーヴィー・ソウル「Then It's Over」もスティーヴィーっぽい曲で、「Everything I Am」なんかメロディーが「Joy Inside My Tears」みたい。
ギターの弦が擦れる音も清々しいアコースティック・ソウル「Because Of Yesterday」、エレガントなスロウ「Little Things」、美しいハーモニーを重ねるイントロから、またもスティーヴィーっぽく、今度は「As」を参照したような展開を見せる「Always」と、70年代ソウルの偉人、特にスティーヴィーの影響がそこかしこに窺える作品。