funky technician
Funky Technician / Lord Finesse & DJ Mike Smooth
 Wild Pitch '90 

ロード・フィネスの1stアルバムは、DJのマイク・スムーズとのコンビとしてリリース。
エリックB&ラキム、DJジャジー・ジェフ&フレッシュ・プリンス、ギャングスター、ショウビズ&AG、ピート・ロック&C.L.スムーズなど、90年前後には1MC&1DJの名チームが多かったが、残念ながらこのコンビは2人の技量が釣り合わなかったようで、以降はフィネスがソロとして活動していくことになる。

本作では、DJプレミア、ダイアモンドD、ショウビズという、90年代に数多くの名作を世に送り出すトラック・メイカーがプロデュースを担っている。彼らのプロダクションがヒップホップ・シーンを席巻するのはもう少し後だが、ここではまだ粗削りだがネタ一発のドファンキーなトラックを提供している。フィネスの鼻にかかったスムーズなラップはやはりカッコよく、まさにファンキー・テクニシャン。フィネスは本作の制作においてプロデュース・ワークを学んだと思われ、次作『Return Of The Funky Man』からはセルフ・プロデュース曲が大幅に増える。

まずプレミアのプロデュース曲は、JB「Cold Blooded」をサンプリングしたヘヴィーなファンク・トラックの「Baby, You Nasty」、ファンキーなグルーヴに乗ってAGとフィネスがスムーズにフロウする「Keep It Flowing」、モーメンツ「Sexy Mama」のセクシーなトラックに眩惑される「Lesson The Be Taught」、リー・ドーシー「A Lover Was Born」の弩ファンクなドラム・ビート(ジガブー?)が轟く「Strictly For The Ladies」、オハイオ・プレイヤーズ「Never Had A Dream」のピアノ・サンプルが効いた「Track The Movement」など、アルバム・イントロダクションの「Lord Finesse's Theme Song Intro」を含め最多の6曲。

ダイアモンドDは、JB「Blind Man Can See It」のギター・ループとラフなスクラッチがドス黒いファンクネスを生む「Funky Technician」、JB「Take Some... Leave Some」使いのルーズなファンク・トラック「Here I Come」、ユルくも重いビートに乗るレイドバックしたフィネスのラップが気持ちいい「I Keep The Crowd Listening」、またもJB『Black Caesar』から「The Boss」を引っ張ってきた「Bud Mutha」の4曲をプロデュース。
ショウビズはファットバック・バンド「Kiba」をサンプリングしたファンキーな疾走感がイカす「Back To Back Rhyming」、タイトに締まったビートがカッコいい「Just A Little Something」の2曲を制作。
マイク・スムーズも1曲手掛けており、ルーファス・トーマス「Itch And Scratch」のマッシヴなファンク・ビート貫く「Slave To My Soundwave」はなかなかカッコいい。