waltz of a ghetto fly
Waltz Of A Ghetto Fly / Amp Fiddler
 Genuine ’04 

80年代末頃からPファンクに合流し、クリントンの『The Cinderella Theory』に大きく貢献したアンプ・フィドラー。兄(弟?)のバブスと組んだユニット、Mr.フィドラーとしてリリースした『With Respect』は今でもよく聴く傑作だが、それ以降はPファンクとは距離を置き、デトロイト・アンダーグラウンド・シーンの顔役として暗躍。主にムーディーマンなどテクノ/ハウス方面での活動をメインとしながら、マックスウェル『Urban Hang Suite』に関わるなど裏方としてその才能を発揮。またJディラに機材の使い方を教えたりといった後進の育成も。
本作『Waltz Of A Ghetto Fly』は『With Respect』以来14年ぶりのリーダー作、またソロとしては初めてのアルバム。これまでのアンプのキャリアを総括するように、ファンク/ソウル/テクノ/ハウスを自在に縦断する音楽性だが、なかでもファンク成分が最も色濃い。Pファンク色はあまり感じられないが、『With Respect』でも垣間見せていたスライ趣味が本作ではより前面に出ていて、アンプのヴォーカルはスライにかなりインスパイアされている。
リズムもヴォーカルも粘着質なスロー・ファンク「I Believe In You」、クールなネオ・ソウル系ミドル・チューン「Dreamin'」はラファエル・サディークが作曲とキーボードで関与。ハウスっぽいプロダクションながらスライ調の気怠いヴォーカルにファンクネスが滲む「Superficial」、ピアノが気持ちよく流れるメロウ・トラック「Possibilities」、オルガンのアーシーな響きがネチッこいグルーヴを生む「Soul Divine」、Jディラが作曲に加わった「You Play Me」はスライ『Fresh』を連想させるミッド・ファンク。
これもスライ調の酩酊グルーヴ「Eye To Eye」、テクノ/ハウス的な「Love & War」、メロディもヴォーカルもアレンジもスライを思わずにいられない「If You Can't Get Me Off Your Mind」、ガシガシのビートに寂寥感滲むピアノが漂う「Unconditional Eyes」、浮遊するシンプルなテクノ・トラック「This Is How」、ラストのいかにもディラっぽいビートに粘着グルーヴが絡みつくクリントン客演の「Waltz Of A Ghetto Fly」まで、かなりの傑作。