joy
Joy / Isaac Hayes
 Enterprise '73 

『Hot Buttered Soul』の成功の後、『Shaft』をはじめとするサントラ仕事で更なる成功を収め、スタックスのトップ・アーティストとなったアイザック・ヘイズ。サントラ以外でも、2枚組『Black Moses』などやりたい放題やっていたヘイズだが、73年の本作『Joy』もかなりヤリ過ぎた感のある1枚。
やはり何といっても、15分にも及ぶアルバム冒頭のタイトル曲「Joy」。ドラム・ブレイクとベース・ラインが生む催眠的なグルーヴと、ヘイズのモッサリした低音ヴォーカルは、単調で退屈にも聴こえるが、15分の長尺の中で徐々に覚醒していき、やがて大きなウネりに呑み込まれるメロウ・グルーヴ名曲。
本作はこの1曲だけのためにあるようなアルバムで、その他の曲は取り立てて語ることもないような、いつものヘイズ節が朗々と垂れ流される。男女の交情現場のドキュメント「I Love You That's All」とか、退屈でちょっと聴いていられないが、需要が有るところには有るのだろう。