pfunk

BMR編集長・丸屋九兵衛さんの新著は、待望のPファンクをテーマにしたモノ。
14歳でプリンスにヤラれ、17歳でPファンクにズッポリハマってしまった自分としては、ずっとQB氏に対して勝手にシンパシーを感じていたというか、それを通り越して尊敬や敬愛の念を抱いてきたのだけれど、先のクリントン自伝の監修に続き、ようやく氏のペンによるPファンクに関するまとまった文章が読めるのは嬉しい(PファンクのCDのライナー・ノーツを除けば、実はこれまであまりなかったように思う)。
Pファンクの一見バカバカしく子供じみたストーリーに織り込まれた、軽薄なようで深遠な、はたまたその逆のようなジョージ・クリントンのファンク哲学。そんなPファンク楽曲の歌詞世界を、ファンタジーから韓流まで博識でなる知の巨人、QB氏が読み解く。とにかく、その知識の深さと引き出しの多彩さには感服するより他ない。
Pファンクを聴いて約四半世紀、恥ずかしながら、これまで本書の内容の半分も理解していなかったという体たらくで、氏言うところのPファンク・リテラシーの無さを痛感した次第。やはりマンボ・ジャンボぐらいは読んでおかなくてはと改めて感じたり、Pファンクの歌詞やクリントンの自伝をよく読み込むことで、まだまだPのエキスを吸い出せそうで、本書はその最良のガイドとなることは間違いない。
また、QB氏がBMR編集部へと入るに至った過程を振り返ったコラムも面白く、当時(90年代半ば)ブラック・ミュージック・レビューを毎月穴が開くほど繰り返し読んでいた自分としては、当時のことを懐かしく思い返したり。あの頃のBMRは本当に面白かったなぁ、長期連載した80年代ファンク特集とか、めちゃめちゃ参考になった(たしかQB氏はリック・ジェイムスについて書いていたと思う)。あの当時のライター陣も印象深く、QB氏や当時の編集長だった出田圭さんの他、鈴木哲章さんは特に好きなライターだった(その後の、印南某氏が編集長の時代のBMRはつまらなくなった。たしかQB氏も、あの時代は良くなかった、とどこかで書いていたような)。
話が脱線してしまったが、コレはPファンク好きであれば必携の書だし、約200ページで新書判サイズなので一気に読める、繰り返し読める本書は、これからPファンクを聴こうという人にも、深遠なるPファンク世界へと誘う道標となるかもしれない。こうなってくると、更に深掘りしたPファンク解体新書を読んでみたくなるが、それは今後に是非期待したい。あと、雑学王の書籍化も。