champ
The Champ / The Mohawks
 Pama '68 

エリックB&ラキム「Eric B Is President」、ビッグ・ダディ・ケイン「Smooth Operator」、メイン・ソース「Large Professor」、ロード・フィネス「Return Of The Funky Man」、ガイ「Groove Me」etc...。これらの楽曲で鳴り響くファンキーでグルーヴィーなオルガン・リフ(Pファンク・フリークとしてはトレイ・リュード「Hoodlum Who Ride」も忘れられない)の正体は、史上最もサンプリングされた楽曲のひとつと言われるモホークスの「The Champ」。
who sampledで調べると、この曲をサンプリングした楽曲は570曲。JBの「Funky President(People It's Bad!)」が760曲、「Funky Drummer」が1342曲!、なので、史上最多という表現はかなり大げさだが、Pファンクで最多と思われる「Atomic Dog」が278曲なので、その倍以上の数字を誇る「The Champ」がサンプリングされまくってきたのは揺るぎようのない事実だ。
イギリスのライブラリー音源を中心に活動したミュージシャン、アラン・ホークショウのセッション集、というのがこのアルバムの真相のよう。何はともあれ「The Champ」、ローウェル・フルソン「Tramp」を下敷きにしたこの曲、グルーヴィーでヒップなオルガンがやはり最高。そこに乗るホーンと、グルーヴをガッチリ支えるリズム隊がファンキーこの上ない。女声による掛け声もファンキーさに拍車をかける。
その他の曲も、概ね「The Champ」のヴァリエーションというか、同傾向の曲が多く、ソウルはもちろんスカ的なニュアンスも含んだグルーヴィーなインスト楽曲がたっぷりで、例えばミーターズのジョシー時代のアルバムなんかが好きなら、本作もアルバム通して十分に楽しめる。