fly me to the moon
Fly Me To The Moon / Bobby Womack
 Minit '68 

ボビー・ウォマックの記念すべき1stアルバム『Fly Me To The Moon』。
兄弟グループ、ヴァレンティノスでの活動を経て、当時のソウル界の大スター、ウィルソン・ピケットのソングライター/ギタリストとしてフックアップ。そこでチップス・モーマンとアメリカン・スタジオとの関係を得て録音したのが本作。
ウォマックがサザン・ソウルの枠だけに収まらないソウル・スタイリストぶりを本格的に発揮しだすのはユナイティッド・アーティスツに移った『Communication』からだが、本作ではまだ温かく土臭いシンプルな南部ソウルがベース。ディープなヴォーカルとギターは既にウォマック節を確立していて、後のヴァーサタイルなスタイルの萌芽も感じられたりもして、早くもその非凡さが窺える。
大スタンダード・ナンバーをウォマック流にソウルフルに仕立て直した「Fly Me To The Moon」や、「California Dreamin'」のソウルフルな哀愁漂うカバーなんかは、70年代のウォマックへと繋がっていくところが見える。
ピケットが先にヒットさせた2人の共作曲「I'm A Midnight Mover」のファンキーなノリは抜群。これもピケットに提供した名曲「I'm In Love」も、ピケット版とはまた違った味わいがあって良い。グルーヴィーに疾走する「What Is This」、ウォマック節が沁みるバラードの「Somebody Special」、スワンプな重いノリの「No Money In My Pocket」など、良曲多数の好盤。