hot box
Hot Box / Fatback
 Spring '80 

ファットバックは80年前後にアルバムを量産していて、この時期バンドが再びの充実期に入っていたことが分かる。この『Hot Box』は81年の『Tasty Jam』同様に、タフで脂ぎった黒光りするファンクで攻め立てる傑作。
タイトル曲「Hot Box」は初期の作風を思わせるストリート・ファンクで、ゴリゴリのファンク・ビートで猛進しつつもサビは爽快グルーヴィーという反則技で素晴らしい。「Love Spell」はグニョグニョとウネりまくるグルーヴが最高なナスティーなミッド・ファンク。へヴィーなビートを叩きだすドラムスに、軽みと洗練を付け加える鍵盤も絶妙。「Gotta Get My Hands On Some(Money)」は強力ハンド・クラップの下でゴソゴソと蠢くようなグルーヴと、男女の入り乱れるヴォーカルが何やら猥雑な臭いを漂わせるファンク・チューン。「Backstrokin'」はクールで抑制されたグルーヴに漆黒のファンクネス宿る凄味溢れる曲。
これらのファンク・ナンバーはどれも逸品だが、こんな壮絶なアルバムの中にあって、メロウでアーバンなスロウ・ジャム「Come And Get The Love」の気持ちよさも増幅。