funken tersepter
Funken Tersepter / Mallia Franklin
 P-Vine '95 

Pファンク軍団の古参女性メンバーであるマリア・フランクリン。
パーレットの初代メンバーであり、パーレットを脱けた後もクリントンとはいい距離感の関係を保ち、レコーディングやツアーにも顔を出していた様子。
しかし、マリア・フランクリンといってまず最初に語られるべきは、クリントンとブーツィーを引き合わせた張本人、ということだ。ファンク史における重要なターニング・ポイントであるクリントンとブーツィーの邂逅を仕掛けた、この一点だけでも、ファンクの歴史においてマリアが果たした役割は非常に大きい。
本作『Funken Tersepter』はマリア唯一のリーダー作。Pファンク再評価で盛り上がっていた日本ではPヴァインがリリースしたが、結局本国USでは発表されることはなかった。
本作収録曲は、81年から86年までに録音された音源をもとに、94年にリプロダクションされている。よってヒップホップ色は希薄で、ドラムを打ち込んでいる曲もあるものの、基本は生演奏による人力ファンク・サウンドだ。
クリントンの手は借りず、多くの曲はマリア自身によるセルフ・プロデュース。演奏陣はジュニー、ゲイリー・シャイダー、エディ・ヘイゼル、デイヴィッド・スプラドリィやブラックバード、ジミー&ネストロのアリ兄弟など、姐御を盛り立てんと当時のPファンク勢が全面参加。更にフレッド・ウェズリー、メイシオ・パーカー、クッシュ・グリフィスのホーニー・ホーンズまでもがバック・アップ。
「Too Many Fish In The Sea」「In And Out Of Love」などは、なかなかイキのいいフレッシュなPファンク・ナンバー。(マリア脱退後だが)パーレットの3rd『Play Me Or Trade Me』に入ってそうな曲で、これはイケる。ジュニーがプロデュースし、演奏もほとんどジュニーが賄った「Buzzards(Don't Let Em Get Me)」は、80年代初め頃のパーラメントの雰囲気がある。ややフュージョンっぽい展開も見せるファンク・チューンの「Time To Feel Good」もイイ。情熱的なファンク・バラードの「This Must Be Truely Love」もジュニーのワンマン・レコーディング。「Rat-A-Tat-Tat(At My Door)」はマリアとエディ・ヘイゼルの共同プロデュースによるファンク・ロック・チューンで、ギターはもちろんベースもエディが演奏している。「Universal Jam "Yall"」はヒップホップ的なビート感だが、これもPファンク以外の何モノでもない。ラストの「Got My Body Hot」はやや軽めだが悪くない。
マニア以外にはおススメしないが、Pファンク好きであれば十分楽しめる好作。