all time best 4

1000レヴュー到達の節目に、フェイバリット・アルバム100枚をリスト・アップしよう、と思い立ってはみたものの、これがなかなか難しい。
無人島アルバムとか、棺桶に入れてもらいたいレコードとか、音楽好きならよくやる遊びだと思うけど、自分もいつ誰に訊かれてもいいように(?)、トップ10枚は常日頃から準備済み。30枚までは割とすんなり出てくるが、50枚超えるともう分からなくなってくる。ブログを見返しながら、思いつくままに挙げてみたけど、見落としてるアルバムもありそうだし、その時の気分でかなり左右されそう。

とりあえず、今回はNo.61-100の40枚。この辺になってくると、順位は有って無いようなもの。
(アルバム・ジャケット及びタイトルから過去レヴューにリンクしています)

※順位を一部変更しました。また、各作品に対する簡単なコメントを追加しました。

main ingredientNo.61
The Main Ingredient / Pete Rock & C.L.Smooth
Release:1994
ストリートの音楽として地に足をつけたまま、一見相反する音楽的成熟をも同時に極めてしまった、ヒップホップ黄金期を象徴するピート・ロックとC.L.スムーズのコンビによる2ndフル・アルバム。

sir joe quartermanNo.62
Sir Joe Quarterman & Free Soul
Release:1973
JBやスライを範とするアーシーなファンク・サウンドに、カーティス・メイフィールド的なニュー・ソウルの空気感を塗した、レア・グルーヴィーな傑作。ジョー・クォーターマンのヴォーカルも暑苦しくてイイ。

they call us wildNo.63
They Call Us Wild / The Wild Magnolias
Release:1975
1stよりは幾分整理され、ファンク・アルバムとしての完成度を高めた2nd。とは言え、そこらのファンク・アルバムの数倍野卑でエゲツないリズムがウネっている。ウィリー・ティーの鍵盤が冴える異色のジャズ・ファンク曲もアリ。

many facets of rogerNo.64
The Many Facets Of Roger / Roger
Release:1981
「悲しいうわさ」の楽しくファンキーなカバー、ゴリゴリにバウンスするファンク「So Ruff, So Tuff」の他、流麗なギターが映えるジャズ/フュージョン調、鄙びたブルースまで、ロジャーの多様な個性が詰まったソロ1st。

honeyNo.65
Honey / Ohio Players
Release:1975
前作『Fire』と比べるとファンク度は落ちるが、トロットロに甘ったるいスロウから、踊れるファンクまで多彩に充実。なかでも、スウィートなグルーヴに蕩けるジャジーなミディアム「Sweet Sticky Thing」は、今ではバンドの代表曲。

live and in living colorNo.66
Live And In Living Color / Tower Of Power
Release:1976
タワー・オブ・パワー全盛期にリリースされた唯一のライヴ盤。一時離脱していたガリバルディも無事帰還。ロッコとの鉄壁のリズム・セクションは健在で、モノ凄いグルーヴを終始繰り出してくる。

controversyNo.67
Controversy / Prince
Release:1981
いわゆる”ミネアポリス・ファンク”のアルバムとしては、本作が一番。細かいギター・カッティングをストイックに刻み続けるタイトル曲、ソリッドで勢いに溢れた「Sexuality」、ファンキーなキーボード・リフと粘着ベース・ラインが最高な「Let's Work」と傑作ファンク目白押し。もちろん、ズブ濡れ変態バラード「Do Me Baby」も。

lets get it onNo.68
Let's Get It On / Marvin Gaye
Release:1973
ワー・ワー・ワトソンのスケベなギターと、ポール・ハンフリーのファンクネスを凝縮したようなドラムの一撃。このアルバムの冒頭部分だけで勝負アリ。マーヴィンのヴォーカルも60年代を思わせるシャウトで迸る。

midnight maraudersNo.69
Midnight Marauders / A Tribe Called Quest
Release:1993
サンプリング・アートとしてのヒップホップと、音楽的な洗練を極めて高次元で結びつけた、グループのみならずヒップホップのひとつの到達点。ビートとループとラップがコレ以上ないほどピタッとハマり、どの曲も非常にグルーヴィー。

brown sugarNo.70
Brown Sugar / D'angelo
Release:1995
90年代以降のブラック・ミュージック・シーンにおいて、いろんなことの起点となったエポック・メイキングな作品。ヒップホップ的なビート感と、生楽器によるロウでジャジー・ソウルなサウンドの理想的な融合。弱冠21歳でこの色気漂うヴォーカルも既に完成されている。

im just like youNo.71
I'm Just Like You : Sly's Stone Flower 1969-70
Recorded:1969-1970、Release:2014
「Thank You」と『暴動』の間の、スライの実験の過程を収めたドキュメント。最末期にして一瞬の最充実期のオリジナル・ファミリー・ストーンによる演奏と、スライが1人でスタジオに籠もりリズム・ボックスを垂れ流しながらシコシコ作った曲の両方を含み、実に興味深い。

these are the jbsNo.72
These Are The J.B.'s / The J.B.'s
Recorded:1970、Release:2014
ブーツィー含むオリジナルJB'sの、お蔵入りとなった幻のアルバム。鬼ファンク・クラシックを量産していた頃の録音で、全4曲はどれも「Super Bad」級の極太へヴィー・ファンクばかりで、凄い。

get down with james brownNo.73
Get Down With James Brown : Live At The Apollo Vol.Ⅳ / James Brown
Recorded:1972、Release:2016
72年のアポロでのライヴ音源、それもJB'sやリン・コリンズ、ボビー・バードなど、御大のステージの前座となるパートのみで構成された発掘盤。既にブーツィーは居ないが、それでもモノ凄いグルーヴ。

liveat the bitter endNo.74
Live At The Bitter End 1971 / Donny Hathaway
Recorded:1971、Release:2014
あの大名盤『Live』のB面と同じ時期、同じハコ、同じメンツで録音された未発表音源。セット・リストもほぼ同じで、『Live』に勝るとも劣らない素晴らしい歌と演奏、グルーヴに溢れている。

show must go onNo.75
The Show Must Go On / Sam Dees
Release:1975
名ソング・ライターが70年代に唯一リリースしたリーダー作。とにかく曲が良く、それに加えて自身の歌もディープで素晴らしい。スタイルとしてはサザン・ソウルだが、都会的な洗練も感じさせる。

live it upNo.76
Live It Up / The Isley Brothers
Release:1974
代表作2枚に挟まれ不当に過小評価されている、ファンク/ソウル/ロックがグルーヴィーに渦巻く力作。ロナルドのヴォーカルもチロチロとネチッこく舐め回すようなエロさ。アーニーのギターもギトギト脂ぎっててイヤラしい。

funkadelicNo.77
Funkadelic
Release:1969
ファンカデリックの記念すべき1stアルバムは、何か得体の知れないモノが闇に紛れて蠢いているような、怪しげな雰囲気プンプン。非常に取っ付き難いが、取っ付かれたら最後、耳の穴の奥に巣くって離れない。

back to the worldNo.78
Back To The World / Curtis Mayfield
Release:1973
『Superfly』『There's No Place Like America Today』と並ぶカーティスの代表作。素晴らしいアレンジに涙腺崩壊必至のタイトル曲をはじめ、ソリッドなグルーヴとネチッこく絡むワウ・ギターはカートムならではのサウンド。

yes we canNo.79
Yes We Can / Lee Dorsey
Release:1970
飄々とした歌が味アリ過ぎのリー・ドーシー断トツの代表作。もちろん、アラン・トゥーサン・プロデュース、バッキングはミーターズ。ミーターズが関わった中では、おそらく本作が最も骨太なファンク・サウンドを聴くことができる。

look ka py pyNo.80
Look-Ka Py Py / The Meters
Release:1969
真似したくなるようなジャケットが最高な2ndアルバム。やってることは1stアルバムとほとんど変わっていないが、リズムのヴァリエーションが増え、より面白さは増したように思う。タイトル曲の酔っ払ったようなリズムとか、ユニーク過ぎる。

still billNo.81
Still Bill / Bill Withers
Release:1972
遅咲きの苦労人、ビル・ウィザーズのニュー・ソウル名盤。ジェイムス・ギャドソンらワッツ103rdストリート・リズム・バンドのグルーヴィーな演奏はもちろん素晴らしいが、何よりウィザーズの朴訥とした歌心が温かく、エヴァーグリーンな魅力に溢れている。

hes comingNo.82
He's Coming / Roy Ayers Ubiquity
Release:1972
多作家ロイ・エアーズの中でも飛び切りの傑作。ジャズ・ファンクとニュー・ソウルがクロスした、スリリングなエアーズ流ゴスペル作。ここぞという時にしか鳴らさないヴィブラフォンも効果的。エアーズ自身のベタッとしたヴォーカルも何かエロい。

soul searchingNo.83
Soul Searching / Average White Band
Release:1976
創立メンバーは全員白人、しかもスコットランド出身という、ファンクをやるにはネガティヴな要素だらけ(だからこその自虐的なバンド名か)ながら、アメリカで成功を収めた”平均的白人バンド”。しかし本作からファンクの要、ドラムスを新加入の黒人メンバーが担い、おかげでどっしりと重心低い大人のファンク/ソウル・アルバムに。

malikNo.84
Malik / The Lafayette Afro Rock Band
Release:1974
ニューヨークからパリへ移住し、何度か名前を変えながら活動を続けたアフロ・ジャズ・ファンク・バンド。アフロ・ファンクと言っても、トライバル過ぎない欧米的に洗練されたファンク・サウンドは、レア・グルーヴやサンプリング・ソースとしても人気。

live at the sex machineNo.85
Live At The Sex Machine / Kool & The Gang
Release:1971
2ndアルバムにしてライヴ盤(この次もライヴ盤)とは、よっぽどの自信が窺えるが、ここでは完成度よりも勢い重視、粗いがストリート臭プンプンの演奏は、爆発寸前のヤバい雰囲気を醸していて、達者な演奏力を見せることにフォーカスした次作よりも好み。

everything is everythingNo.86
Everything Is Everything / Donny Hathaway
Release:1970
このダニーのデビュー作は当時、一部の音楽好きには衝撃を持って迎えられたのではないかと想像する。南部でもなければモータウンでもない、シカゴ・ソウルとも違う。地域性やローカル色を感じさせず、ジャズやゴスペルも取り込んだ洗練されたソウル・ミュージックは、本作より前には無かった。

pleasureNo.87
Pleasure / Ohio Players
Release:1972
トップ・ファンク・バンドに昇り詰める前の、ウォルター・ジュニー・モリソン在籍時の作品。マーキュリー期のダイナミズムは求め得ないが、この奇妙に捻じれた異臭を放つグルーヴは、ウェストバウンド期のオハイオでしか聴けないモノ。

1999No.88
1999 / Prince
Release:1982
『Purple Rain』で世界制覇する直前、スターダムを駆け上がろうとするプリンスの勢いを捉えた出世作。淫靡でどこか退廃的なムードもあって、殿下ならではの強烈な個性の発露を感じさせる。

back to oaklandNo.89
Back To Oakland / Tower Of Power
Release:1974
グルーヴィーなミドルやジャジーなバラードも高品質の、完成度の高い代表作。ファンクは「Squib Cakes」が流石のカッコよさだが、これで出来の良いファンクがもうあと1~2曲入っていれば歴史的名盤になっていた。

brother brother brotherNo.90
Brother, Brother, Brother / The Isley Brothers

Relrease:1972
年少組正式加入前ながら、実質3+3体制(+α)で制作された過渡期のニュー・ソウル作品。キャロル・キングの3曲をはじめ、白人ポップを柔らかくも黒いソウルで塗りこめるカバー巧者ぶりも素晴らしいが、「Work To Do」他オリジナル楽曲のファンキーなグルーヴ具合もまた最高。

cosmic vortexNo.91
Cosmic Vortex (Justice Divine) / Weldon Irvine
Release:1975
スピリチュアルでインテリジェンスなジャズ鍵盤奏者が、宇宙志向のファンク路線に打って出た作品。エレピやクラヴィネット、シンセサイザーら各種鍵盤楽器で自在に操り、エナジー溢れるジャズ・ファンク・サウンドがぐるぐると渦巻く。

zapp 3No.92
Ⅲ / Zapp
Release:1983
ザップ/ロジャーも80年代後半にはドラム・マシンを多用するようになり、ビートがスクエアでソリッドになっていくが、本作A面のファンク3連発は人力ファンク時代のザップの最高到達点ではないかと思う。もちろん、トーク・ボックスも大活躍で、特に「Heartbreaker」のトーク・ボックスのフレーズに痺れる。

motor booty affairNo.93
Motor Booty Affair / Parliament
Release:1978
コレ以前のアルバムと比べるとファンクがやや軽くなっているのは否めないが、しかし本作のグルーヴには抗い難い魅力がある。他のPファンク作品ではあまり聴かれないジャジーでメロウな雰囲気もある。ブーツィーとジュニーの作風の違いも良く表れていて、いろいろと発見の多いアルバム。

talking bookNo.94
Talking Book / Stevie Wonder
Release:1972
本作と言えばやはり「Superstition」。ファンクにおけるクラヴィネットの在り方を最初に提示したのはスライとビリー・プレストンだと思うが、そこから影響を受けたスティーヴィーは、それを「Superstition」で広く世の中に知らしめた。

hutsonNo.95
Hutson / Leroy Hutson
Release:1975
70年代のメロウ・ソウル、メロウ・グルーヴの代名詞的作品。ブラックバーズやプレジャーをより洗練させたようなジャズ・ファンク的なサウンドは、極めて現代的であり、とても70年代半ばの作品とは思えない。

harlem river driveNo.96
Harlem River Drive
Release:1971
ニューヨリカンの顔役、エディー・パルミエリが、自身のバンド+バーナード・パーディー、コーネル・デュプリー、ジェリー・ジェモットら練達のミュージシャンを起用し作り上げた、ラテン・ジャズ・ファンクの金字塔。

cabbage alleyNo.97
Cabbage Alley / The Meters
Release:1972
本格的にヴォーカルも取り入れ、いよいよファンク・バンドとしての骨格が露わになる一方、ロック的なアプローチも見られるようになった作品。正式加入前のシリル・ネヴィルのアフロなパーカッションも土臭いエッジを刻みつける。

thats the way of the worldNo.98
That's The Way Of The World / Earth, Wind & Fire
Release:1975
ファンク/ソウル/ジャズ/アフロ/ブラジルを蒸留・濾過し、洗練されたアース流ファンクがいよいよ完成を見た代表作。コレと次のライヴ盤『Gratitude』がバンドの頂点だが、以後は一般人気の上昇と反比例して緩やかに下降線を辿る。

freezeNo.99
Freeze / Junie
Release:1975
ソロになってマルチ・プレイヤーぶりを存分に発揮しはじめた異才ジュニーが、やりたい放題やり尽くした2ndアルバム。トーク・ボックスまで使い倒して、稀有でストレンジな個性がスパークしまくり。

drop the bombNo.100
Drop The Bomb / Trouble Funk
Release:1982
ワシントンGo-Go最大のインパクトを与えたトラブル・ファンク。Go-Goバンドの本領はライヴだが、ライヴのダイナミズムとグルーヴを上手くスタジオ録音に落とし込んだ本作は、最も良く出来たGo-Goアルバム。