straight from the gate
Straight From The Gate / The Headhunters
 Arista '77 

ヘッドハンターズが『Survival Of The Fittest』から2年後にリリースした2ndアルバム『Straight From The Gate』。
ジャケットのメンバー写真からも分かるとおり、本作ではメンバー・チェンジを敢行。パーカッショニストのビル・サマーズが抜け、入れ替わりに鍵盤奏者のポール・ポティアンとヴォーカルのデリック・ユーマンが加入している。
このメンバー交替が作風の変化に繋がってるようで、トライバルなムードを醸していたサマーズの打楽器がなくなったことで、前作のジャズ/ファンク/アフリカを跨いだハード・エッジなサウンドは希薄になり、ジャズ・ロック的なフュージョン/クロスオーバーなサウンドが本作では幅を利かすようになっている。とは言え、マイク・クラーク、ポール・ジャクソンの屈強なリズム・セクションは健在で、ファンク・ナンバーでは変わらぬハード・グルーヴが貫かれている。
ポール・ジャクソンのベースがゴリゴリと迫る強力なへヴィー・ファンクのタイトル曲「Straight From The Gate」をはじめ、ファンクは他に「Don't Kill Your Feeling」「I Remember I Made You Cry」あたりで、いずれもリズム隊がガッチリとタイトなグルーヴを繰り出してくる。「Dreams」はソフト・タッチのメロウ・ナンバーだが、やはり太いグルーヴが脈々とウネっている。
一方、「Mayonnaise」や「Descending Azzizziuh(The Beginning Of A Dream)」、「Silhouette」などのジャズ・ロック/フュージョン曲は、ファンク・ナンバーほどは面白くなはいが、ナンパでイージー・リスニング的なフュージョンとは一線を画す骨太なサウンドは悪くない。