soul food
Soul Food / Goodie Mob
 LaFace '95 

シー・ロー、Tモー、ビッグ・ギップ、クージョーの4人からなるアトランタのグループ、グッディー・モブ。
同じくアトランタを根城とするプロデューサー・チーム、オーガナイズド・ノイズのバックアップを受けてリリースした1stアルバム『Soul Food』は、ヒップホップの枠を易々と乗り越えてみせる異次元の傑作。
サンプリングに頼らず、生楽器による演奏も多く取り入れたオーガナイズド・ノイズのトラックは、むせ返るほどにソウルフルで、ドス黒くドロリとしたファンクネスに満ちている。4人のラップもそれぞれに個性的で、いずれもアクの強いMC揃いで、ラップに歌にと飽きさせない。特に、濃密なソウルが圧縮されたシー・ローのラップと歌には、時にゴスペルが宿る。ダンジョン・ファミリーの同門、アウトキャストやウィッチドクター、クール・ブリーズ、ジョイらも参加した本作は、翌年のソサイエティ・オブ・ソウル『Brainchild』などとともに、この頃のダーティー・サウスの充実ぶりを物語っている。
アルバムは、祈りを捧げるような歌を聴かせる小品「Free」から始まる。沈静したムードの淡々としたトラックにアクの強いラップが絡む「Thought Process」、ジワジワとグルーヴするファンク・トラック「Dirty South」、蛙の鳴き声のような音とシンプルなピアノ・リフが呪術的なムードを醸す「Cell Therapy」、「Sesame Street」は地を這う重いベースがグルーヴィー。
殺伐とした重々しい雰囲気の「Guess Who」、泥臭くウネる「Live At The Omni」、粘っこいラップがソウルフルに響く「Soul Food」、ヴァイオリンが哀愁を滲ませるブルーズ「I Didn't Ask To Come」、太いベースが強力にグルーヴするファンク「The Coming」、ストンプするビートが強力なゴスペル・ラップ「The Day After」など、ファンク/ソウル/ブルース/ゴスペルをヒップホップの闇鍋で煮込んだ中毒性の高いアルバム。