plantation lullabies
Plantation Lullabies / Me'shell Ndegeocello
 Marverick '93 

ミシェル・ンデゲオチェロ、衝撃のデビュー・アルバム『Plantation Lullabies』。
ミシェル自身の太くしなやかなベースを軸に、ファンクのグルーヴをヒップホップのビートと編集感覚でもってアップデートしたかのようなサウンドは、93年当時にあって非常に鮮烈な印象だった。同時期のトニ・トニ・トニ『Sons Of Soul』と並んで、ディアンジェロ以降のニュー・クラシック・ソウルの流れに先鞭をつける作品という捉え方も可能だし、歌とラップの狭間を縫うようなクールなヴォーカル表現も含め、作品全体をコントロールするアーティストとして素晴らしい完成度を誇るアルバムだが、何よりベーシストとしての衝動に駆られたようなプリミティヴなファンク志向を随所に剥き出しにしているのが嬉しい。バンド・サウンドでより肉感的なファンク・グルーヴを追求した次作『Peace Beyond Passion』と甲乙付け難い傑作だと思う。
グルーヴィーに疾走するジャズ・ファンク調の「I'm Diggin' You(Like An Old Soul Record)」、ラファイエット・アフロ・ロック・バンド「Hihache」のビートが強力な極太ファンク・トラック「If That's Your Boyfriend(He Wasn't Last Night)」、ギザギザしたエッジに当てられヒリヒリするファンク・ナンバー「Shoot'n Up And Gett'n High」の、アルバム頭3曲は特にカッコいい。
クールな浮遊感のミドル・チューン「Dred Loc」、サックスが咽び泣くアーバン・ジャズ・ファンク「Step Into The Projects」、ヒップでジャジーな「Soul On Ice」、「Call Me」「Picture Show」といったグルーヴ・チューンや、しっとりとしたスロウ「Outside Your Door」、レゲエっぽいリズムの「Sweet Love」など、いろいろな引き出しを開きつつも、その芯にはコシのあるグルーヴが貫いている。