together
Together / United States Navy Port Authority Soul Band
 United States Navy '74 

アメリカは軍隊内の音楽活動、バンド活動が盛んなようで、なかにはレコード・リリースするようなバンドもあったり。レア・グルーヴ界隈では『East Of Underground』の人気が高いが、こちらの海軍バンドはもはや素人レベルではない演奏力、完成度の高さ。プライヴェート・プレスながらアルバムも数枚リリースしているようで、本作は『Rare Groove A to Z』にも掲載されたこのバンドのおそらく代表作。タイトでグルーヴィーな演奏にホーン・セクションもバッチリ入って、これはファンク・アルバムとしてかなり充実した内容。
グルーヴィーで勢いのあるファンク・ナンバー「Scoobe」、アフロ・テイスト濃厚なウネウネとグルーヴするミッド・ファンク「Can't Get Down, If I Can't Get Up」、ソウルフルなグルーヴ・チューン「We're All The Same」、掻き毟るようなワウ・ギターがファンキーなインスト・ナンバー「D.C. Walk」、「You Had To Know」はダニー・ハサウェイ作・プロデュースのコールド・ブラッドのカバーだが、演奏も女性ヴォーカルもなかなか聴かせる。
タワー・オブ・パワーあたりを思わせるような骨太なファンク・チューンの「Hold On」、ミディアム・ソウルの「I'm For Real」や「So Sad」も心地いい。グルーヴィーに疾走するブラックスプロイ調の哀愁ジャズ・ファンク・チューン「Super Strut」、ラストのダニー・ハサウェイ「Someday We'll All Be Free」のカバーまで、捨て曲無しの好盤。