rasputins stash
Rasputin's Stash
 Cotillion '71 

シカゴの大型ファンク・バンド、ラスプーティンズ・スタッシュ。
71年リリースのこの1stアルバムは、ファンクを軸にサイケデリック/ロック/カントリー/アフロが混じり合ったゴッタ煮サウンド。シカゴのグループらしい佇まいは希薄で、何よりもスライからの影響の大きさを感じさせる。バンドはこの時点で8人組の大所帯だったが、ジェミゴからリリースした74年の2nd『The Devil Made Me Do It』ではメンバーを4人に再編(ついでにバンド名も、'sを取ってRaputin Stashにマイナー・チェンジ)。シカゴ的な洗練を纏った2ndも好盤だが、この1stの一筋縄ではいかない混沌としたグルーヴも個人的には魅力的。
スワンプのりの粘っこいファンク「Your Love Is Certified」、インヴィクタス時代のパーラメントを思わせるサイケでファンキーな「I'd Like To Know You Better」、乾いたグルーヴのファンク・ナンバー「What's On Your Mind」、カントリー風味のバラード「Take Me On Back」、「Mr. Cool」は泥臭くもクールな路地裏ファンクの逸品。
カオスなファンク・ロック・サウンドから終盤はドス黒いアフロ・ファンクへと展開する「You Better Think」、アフロ・パーカッションとアコギが疾走する「Freaks Prayer」、ワサワサとしたナスティーなムードがPファンク的な「Dookey Shoe」、初期アース的なウェスト・コースト風情のグルーヴィー・ソウル・ナンバー「You Are My Flower」、スライっぽいヴォーカル回しも披露する活力あるファンク・チューン「I Want To Say You're Welcome」など、ハイブリッドなファンク・サウンドを楽しめる好盤。