connections and disconnections
Connections & Disconnections / Funkadelic
 Lax '81 

いわゆる、裏ファンカのアルバム。
その正体は、オリジナル・パーラメンツのうちレイ・デイヴィスを除く、77年頃にクリントンと袂を分かった3人 ― ファジー・ハスキンズ、カルヴィン・サイモン、グレイディ・トーマスの3人が、(何故かパーラメントではなく)勝手にファンカデリックを名乗って録音・リリースしたモノで、Pファンク本隊のミュージシャンは一切関与していない。
本来なら訴えられそうな話だが、古い仲間のよしみかクリントンはコレを黙認するようなカタチで無視したと思われ、またファンカデリック自体がワーナーと関係悪化したまま契約が切れるタイミングだったこともあってか、シレッとリリースされてしまったようで、当時は本物のファンカデリックの新作と思って買ったファンも多かったのではないだろうか。
黒人音楽史においてPファンクが正当な評価を得た今となっては、このようなマガイモノは忘れ去られる運命にあったハズだが、本作に収録されたある曲がヒップホップの定番サンプリング曲として今に至るまで聴き継がれる(使い継がれる)ことで、本作も生き永らえているのだから分からないものだ。「You'll Like It Too」がその曲で、そのドラム・ブレイクは、エリックB&ラキム「I Know You Got Soul」、メイン・ソース「Watch Roger Do His Thing」、NWA「Straight Outta Compton」などでサンプリングされた。who sampledによると、そのサンプリング数は183となっており、これは本家ファンカデリックの「(Not Just Knee Deep)」や「One Nation Under A Groove」はおろか、あのパーラメント「Flash Light」よりも多い。ざっと調べたところでは、コレよりサンプリング数が多いPファンク曲はおそらく「Atomic Dog」のみなのだから、この曲がいかにヒップホップの連中に愛されてきたかが分かる。曲自体もダンサブルなファンク佳曲で、豪快なシンセ・プレイが聴かれたりするあたりはPファンクっぽいと言えなくもない。
ほとんどコレ1曲のみで存在価値を有しているような本作だが、80年代ファンク作品としてはアヴェレージといったところで、Pファンク的なモノを期待さえしなければ、それなりに聴けるアルバムではある。