reality
Reality / James Brown
 Polydor '74 

JBの74年作、邦題『ファンキー大統領』。
さすがのJBも、このあたりから明らかに勢いに翳りが見えてきた感じ。「The Payback」や「Papa Don't Take No Mess」ぐらいまでは貫禄のヘヴィー・ファンクを聴かせてくれていたが、本作のファンク・ナンバーにはかつてほどの重さがなくなっている。前作『Hell』でも「Papa Don't Take No Mess」他数曲の参加に留まっていたドラムのジョン・ジャボ・スタークスが、本作ではとうとう完全離脱してしまったのが影響したか。
本作と言えば、何といっても定番ドラム・ブレイク/サンプリング・ネタの「Funky President(People It's Bad)」に尽きる。重さはないが、小気味いいファンク・ナンバーでコレはカッコいい。しかし、その他の曲は、「Reality」「Check Your Body」「All For One」「The Twist」なんかは水準以上だし決して悪くはないが、自称"Minister Of A New New Super Heavy Funk"の肩書には物足りない。