a whole nother thang
A Whole Nother Thang / Fuzzy Haskins
 Westbound '76 

ジョージ・クリントンらとともにオリジナル・パーラメンツの一員としてキャリアをスタートしたファジー・ハスキンズ。Pファンク全盛期の77年にクリントンと袂を分かち、同じくオリジナル・パーラメンツのカルヴィン・サイモン、グレイディ・トーマスとともにPファンク軍団から離脱。その3人で勝手にファンカデリックを名乗って出した『Connections & Disconnections』以前に、ファジーはソロでも2枚のアルバムをリリース。本作『A Whole Nother Thang』は76年の1stアルバム。
クリントンは本作には関与していないが、ブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォーレル、コーデル・”ブギー”・モッソン、ティキ・フルウッド、ロン・バイコウスキらPファンクの精鋭がバックアップしているので、当然ながら演奏はタイトでPファンク臭濃厚なサウンド。ファジー同様に当時Pファンク本隊から離れていたティキとバイコウスキはともかく、旧友のために一肌脱いだブーツィーやバーニーに関しては、クリントンは黙認したということか。
全曲ファジー作・アレンジ・プロデュースで、クリントンへの対抗意識が見て取れるが、Pファンクの亜流の域は出ていない。とは言え、豪華演奏陣のおかげでグルーヴは一級品なので、Pファンク・フリークであれば十分に楽しめるアルバム。
初っ端からPファンク丸出しのティキのドラミングが強力なミッド・ファンク「Tangerine Green」、パーレットも後に取り上げた「Cookie Jar」は、やはりパーレット版の方が好きだが、こちらのオリジナル・ヴァージョンも悪くない。ノヴェルティ・タッチの「Mr Junk Man」、ブルージーなファンク「I Can See Myself In You」、グルーヴィーなインスト・ファンク「The Fuz And Da Boog」はブギーがベースでドラムスはファジー自身とのこと。
ほとんど正調Pファンクと言ってよさそうな「Which Way Do I Disco」、イントロでブラック・シープ「To Whom It May Concern」を思い出さずにはいられない「Love's Now Is Forever」は、ファンカデリック調のファンク・ナンバー。軽快に弾むロック/ポップ・チューン「Sometimes I Rock And Roll」、ラストの「I'll Be Loving You」は初期ファンカ的な哀愁スロウ。