soul sistah
Soul Sistah / Marva King
 Expansion '06 

 97年~99年頃にプリンスのNPGに加入(アルバムで言えば、『Newpower Soul』と『Rave Un2 The Joy Fantastic』)、その後、2007年頃に再加入した女性シンガー、マーヴァ・キング。
そのキャリアは以外に古く、81年には1stソロ・アルバム『Feels Right』(未聴)をリリース。金髪アフロのジャケットに惹かれる本作は、2006年に英・エクスパンションからリリースした、実に25年ぶりの2ndアルバム『Soul Sistah』。
プリンスの下を離れていた時期の制作であるため、当然ながら殿下は関与していないし、プリンスの影響を感じさせるようなサウンドでもない。が、何と本作でマーヴァは全曲をセルフ・プロデュース(共同プロデュース含む)。更に、アレンジや演奏もかなりの部分を自身で手がけている。演奏といってもプログラミングが大半と思うが、ドラムスやベースを自分で演っている曲もあったりして、ただ歌うだけのシンガーではないマルチ・ミュージシャン志向は、プリンスから刺激を受けた部分もあったに違いない。
サウンドは、このレーベルらしい生音感が瑞々しいR&Bで、遅れてきたネオ・ソウルといった雰囲気だが、ファンキーなグルーヴを感じられる好盤だと思う。マーヴァのレンジの広いヴォーカルは流石に上手く、様々な表情を見せてくれる。
壮麗なストリングス・アレンジを纏った「Soul Love」からアルバムはスタート。「Every Night」はジャジーなネオ・ソウル調、「Yo Attitude」はディアンジェロ風、というかモントレル・ダーレット「Tough Love」系のファンキーなナンバー、浮遊系のトラックに濃厚なソウル味宿る「Sistah」、ワウ・ギターがファンキーな「Super Fly」、ミニー・リパートンの名曲「Baby This Love I Have」は、原曲へのリスペクトに溢れた素晴らしいカバーで、ジョージ・デューク、スタンリー・クラークといった大御所がバックを付けている。
歌ぢからを見せつけるバラード「My Life」、NPG繋がりでナジーが参加した「Know You」は催眠的なギター・ループとスナップ音がグルーヴを象るミドル・チューン。ウィリアム・ディヴォーン「Be Thankful For What You Got」のカバー「Be Thankful」も、原曲のムードを忠実に継承したメロウ・グルーヴ・チューン。エイドリアナ・エヴァンスの1stアルバムを思わせるようなオーガニックR&B「Mellow」は、マーヴァがキーボード、ドラムス、ベースを演奏。この柔らかなグルーヴはなかなか気持ちいい。押し殺したようなヴォーカルと抑制されたグルーヴにファンクネスが滲む「Trippin'」、哀愁ミディアムの「The Flesh」、バウンシーな「Wanna Be」など、イイ曲が揃っている。