feeling the magic
Feeling The Magic / Johnny Bristol
 MGM '75 

60年代にはモータウンで作曲家/プロデューサーとして活躍したジョニー・ブリストル。
数多くの名曲を世に送り出しているが、特にマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの一連の作品、 『United』 『You're All I Need』 『Easy』 といったアルバムでは、ハーヴィー・フークワやジャッキー・ビーヴァーズとのコンビで、もう一組のソングライター・チーム、アシュフォード&シンプソンと競うように楽曲を提供。「If I Could Build My World Around You」「Sad Wedding」「Give A Little Love」「Give In, You Just Can't Win」「Memory Chest」などは、いずれもブリストルのペンによる名曲だ。

70年代になるど、ライター、プロデューサーとしての活動と並行して、シンガーとしてもアルバムをリリース。本作『Feeling The Magic』はソロ2ndアルバムで、前後の作品、 『Hang On In There Baby』 『Bristol's Creme』と比べるとやや地味な印象ではあるが、内容的にはまったく遜色の無い傑作。

この時期にブリストルが手がけた作品、タヴァレス『Check It Out』やバディー・マイルズ『All The Faces Of Buddy Miles』、ボズ・スキャッグス『Slow Dancer』などと同様に、グルーヴィーでメロウなブリストル・サウンド(と言うと別のものを連想してしまうが)をたっぷりと味わえる。特に、曲の良さは流石というほかなく、粒立ちのいいメロディーで埋め尽くされていて、デイヴィッド・T・ウォーカー、メルヴィン・ワーワー・ワトソン、エド・グリーンらによる演奏との相性も抜群。ブリストルのやや暑苦しいヴォーカルも個人的には結構好き。

オープニング・トラックの「Leave My World」から、ブリストル節が気持ちよく広がっていく。「Morganton, North Carolina」はややアーシーなニュー・ソウル・グルーヴ。「Love Takes Tears」「Feeling The Magic」「Girl, You Got Your Act Together」は「Hang On In There Baby」タイプの昂揚感に満たされたメロウ&グルーヴィー・チューンで最高。
「Lusty Lady」はドラム・ブレイク入りの哀愁ファンキー・ナンバー。コーク・エスコヴェードによるカバーがフリー・ソウル絡みで人気となった「I Wouldn't Change A Thing」は、グルーヴィーに揺れるミディアム・ソウル・ダンサーで、こちらのオリジナルの方が好み。
「Go On And Dream」「I'm Just A Loser」「All Goodbyes Aren't Gone」といったムーディーなバラード・ナンバーは、次作以降のアダルト・オリエンティッドなソウル路線を予感させる。