stand by your man
Stand By Your Man / Candi Staton
 Fame '70 

年明け早々に亡くなっていたリック・ホール。フェイム・スタジオのオーナー/プロデューサーとして、数多くのサザン・ソウル名曲を世に送り出してきた巨匠。
リックが手がけた作品の中でも、キャンディー・ステイトンの最初の2枚、『I'm Just A Prisoner』と『Stand By Your Man』は畢竟の名盤。どちらも甲乙付け難いが、ここでは代表作とされることの多い『Stand By Your Man』で追悼を。

サザン・ソウル屈指の名盤と評されることもある本作、確かにコレは名曲・名演・名唱がギュッと詰まった大傑作。ジョージ・ジャクソンをはじめとするライター陣のペンによる粒揃いの楽曲、フェイムのハウス・バンド、フェイム・ギャングの南部の温もりと土の匂いを伝える素晴らしい演奏、そして何よりキャンディーの絶妙にハスキーで黒い艶のあるヴォーカル。それらを引き出したリックの手腕あってこそ、このような名盤として結実し得たのだろう。

1曲目を飾るアルバム・タイトル曲「Stand By Your Man」は、タミー・ワイネットで有名な曲のカバー(と言っても原曲はよく知らないが)。カントリーっぽいタッチがふくよかな曲のニュアンスを引き立てる名曲。
「How Can I Put Out The Flame」は情感溢れるキャンディーの歌唱が琴線に触れる名バラード。「I'm Just A Prisoner」は『I'm Just A Prisoner』にも収められていた曲で、土臭いグルーヴが堪らないサザン・スワンプ。「Mr And Mrs Untrue」は愁いを帯びた素晴らしいスロウ。軽やかなピアノに心惹かれる「Too Hurt To Cry」もグレイトなミディアム・ナンバーで、何度も繰り返し聴きたくなる。それにしてもこのバンドのグルーヴはやはりモノ凄い。

「He Called Me Baby」もカントリー・テイストで、この時代のサザン・ソウルとカントリー・ソングの親和性を再認識させる。これも『I'm Just A Prisoner』からの再収録となる「Sweet Feeling」は、ややブルージーなR&Bナンバー(一部の盤では「That Old Time Feeling(Sweet Feeling)」のタイトルで、よりアーシーなヴァージョンが収録されていたとのこと)。「To Hear You Say You're Mine」「What Would Become Of Me」といったバラードではキャンディーの素晴らしい歌唱をただただ堪能。ラストの「Freedom Is Just Beyond The Door」はファンキーな味もある泥臭いサザン・ソウル。