I Can't Stand Myself When You Touch Me / James Brown
King '68
67年のヒット・シングル「I Can't Stand Myself(When You Touch Me)」を軸に編まれた本作、毎度のことながら既発曲が大半の寄せ集めアルバムではあるが、その既発のシングル曲の出来がハンパない。
圧巻なのはアルバム・タイトル曲の「I Can't Stand Myself(When You Touch Me)」。バック・ビートを一心不乱に叩き込むドラムス、痙攣するようなギター・リフ、強烈なグルーヴに蹂躙されるファンク・クラシック。この曲でバックを付けているのはいつものメンバーではなく、白人4人組のダップスというバンドで、彼らの繰り出すやや硬めのファンク・グルーヴがこの曲を別次元に引き上げた。
敢えて文句をつけるとすれば、この曲のパート1、パート2を続けて収録せずに、AB各面の1曲目に配していること。『Foundations Of Funk A Brand New Bag : 1964-1969』収録の、2パートを繋げたロング・ヴァージョンは威力倍増。
これに続く出来となるのが、これも67年のシングル曲「There Was A Time」。『Live At The Apollo Vol.Ⅱ』のライヴ録音を編集したもので、緊張感漲るハードなファンク・チューンになっている。その他、スピーディーなファンキー・ナンバーの「Get It Together」、オルガンがグルーヴィーなインスト「Funky Soul #1」といったシングル曲も良い。
その他の収録曲は穴埋め的で、楽曲としてはイマイチではあるけれど、ソウル・ナンバーやシャッフル調の曲を歌いまくるJBの上手さは圧倒的で、ファンなら十分に楽しめる。
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