is it because im black
Is It Because I'm Black / Syl Johnson
 Twinight '70 

シカゴ・ソウルの顔役がカーティス・メイフィールドだとすれば、ブルーズに根ざしたストリート叩き上げのタフで黒いソウルを体現してきたシカゴの裏番長の異名を持つシル・ジョンソンは、差し詰めシカゴの裏番長といったところ。
とは言っても、今日もっとも知られているのは、ウィリー・ミッチェル主宰のメンフィスはロイヤル・スタジオに出向いて録音した、『Back For A Taste Of Your Love』をはじめとするハイ・レコードに残したアルバム。もちろんそれらも素晴らしいのだけれど、ハイに赴く前、トワイナイトからリリースしたシカゴ録音の本作『Is It Because I'm Black』もかなりの傑作。

南部風情のグルーヴィーで艶っぽいハイ・リズムと比べて、ここでの音はゴツゴツした手触りの黒々としたグルーヴ。ブルージーなヘヴィー・ソウル「Is It Because I'm Black?」は、シルの苦くソウルフルなヴォーカルが、その歌詞と相まってズッシリとした手応え。ビートルズ「Come Together」のカバーは、この曲の持つ最も黒い部分を抉り出したような重いファンク。流麗なストリングスがハイ時代に通じる円やかさを生む「Together, Forever」、ニュー・ソウル・テイストのグルーヴィー・ソウル「Concrete Reservation」、ウォーキング・テンポのまったりミディアム「Black Balloons」、ファンキーなミドル・ナンバー「Walk A Mile In My Shoes」、シリアスなメッセージが響く「I'm Talkin' ’Bout Freedom」、グルーヴィーなファンクの「Right On」など、ニュー・ソウルとブルーズが交差する聴き応え十分な楽曲が詰まった作品。