closer to the source
Closer To The Source / Leroy Hutson
 Curtom '78 

シカゴの才人、リロイ・ハトソンのカートムからの最終作『Closer To The Source』。
2ndアルバム『The Man』のジャケットに、"Writer / Producer / Artist / Superstar!!"と書き記していたハトソンは、シンガーというよりも作家志向の強い人だったハズ。だから、リード・シンガーの役割に徹することを求められたインプレッションズをアルバム2枚で脱退し、ソロ・アーティストへと転じた。そんなハトソンにとって、ライター/プロデューサーとしての関与が大幅に減った本作は、もしかしたら不本意なものだったのかもしれない。

全8曲中、ハトソンが作曲、プロデュースしたのは半分の4曲で、アレンジは2曲のみ。その他の曲ではギル・アスキーやトム・トム84、リッチ・テューフォら名人たちに委ねている。フィル・アップチャーチ、ルイス・サタフィールド、ドネル・へーガン、ヘンリー・ギブソン、アール・デローンら、旧知の面子によるバッキングを得た本作は、安っぽいジャケットに反し、豪奢でメロウなムードが横溢する好盤で、メロウ度ではハトソンの作品中で1番かも。

オープニングの「In The Mood」は甘くメロウなミディアム・スロウで、雰囲気たっぷりの幕開け。「Where Did Love Go」はマーヴィン・ゲイ「What's Going On」タイプのニュー・ソウル・メロウで、コレは極上の気持ち良さ。ウォーキング・テンポの心地よいミディアム「They've Got Love」は、ポップなメロディーが既聴感バリバリ。「Get To This」は軽やかなダンス・チューンで、ほんのりラテン/ブリジリアン・テイストが美味。

アルバム・タイトル曲の「Closer To The Source」は、アーバンでアダルト、何となくクリスタルなムードのメロウ・グルーヴ。ナチュラル・フォー提供曲のセルフ・カバー「Heaven Right Here(On Earth)」は、ややテンポを落としてテンダーに仕上げた。軽快なミディアムの「Everybody's A Masterpiece」、ラストの「You're A Winner」は本作中では最もファンキーだが、それでもメロウ成分の方が勝っている。