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Atlas
 Bellaphon ’77 

ジャケットのインパクトがあまりにも強烈なこのアルバム。いったいコレは何なのか理解し難いが、間違いなくファンキーであろうことは容易に想像がつく。
オーストリアの9人組バンド、アトラスのおそらく唯一のアルバム。おそらく白人のみのバンドだろう、メンバー・クレジットにはドイツ系の名前が並ぶが、出てくる音も黒っぽさはあまりなく、硬めのグルーヴのジャズ・ロック的なファンキー&メロウといった感じで、いかにも欧州のバンドといった風情。

ギクシャクしたグルーヴがグリグリっと突き進むファンク・チューン「Hey Man!」、長いドラム・ソロから突入するインスト・ジャズ・ファンク「Pastebpard」、歌い出しが一瞬「We've Only Just Begun」な爽快なメロウ・ナンバー「Skybird, Fly」、「Neccesity」は黒いノリを垣間見せるファンク・ナンバー。

ビル・ウィザーズ「Ain't No Sunshine」のカバーは、原曲のブルージーでフォーキーなムード皆無のアーバン・テイスト。クールなグルーヴにパーカッションが味を効かせるジャズ・ファンク「Play It Cool」、複雑なペース・チェンジと展開で技巧を見せるジャズ・ファンク「Rhode Island」、アコギ掻き鳴らして疾走するグルーヴィー・ナンバー「We Are Happy」、ベースとローズが夜のしじまにメロウに溶け込むような「Let's Not Believe」など、なかなか楽しめる作品。