get down with the philly jump
Get Down With The Philly Jump / Instant Funk
 TSOP '76 

フィラデルフィアを代表するファンク・バンド、インスタント・ファンク。
このバンドと言えば、バニー・シグラー・プロデュースの79年のヒット曲「I Got My Mind Made Up(You Can Get It Girl)」がディスコ・ファンク・クラシックとして有名だが、その3年前にリリースした1stアルバムとなる本作『Get Down With The Philly Jump』の時点で、既にバニー・シグラーとガッチリ手を組んでいる。
裏ジャケに写るメンバーは3人のみで、ファンク・バンドと呼ぶには心許ない感じはするが、しっかり厚みのある演奏を聴かせてくれるので問題ない。ヘヴィーではないが、フィリーらしい洗練や華麗さと、アーシーなファンクの混ざり具合が絶妙な旨さ。
この後、TSOPからサルソウルへ移籍。メンバーも一気に9人に拡充してリリースした2ndアルバムと比べると、本作には「I Got My Mind Made Up(You Can Get It Girl)」のようなキラー・チューンは無いものの、何ら遜色ない出来だと思う。

アルバム冒頭の「It Ain't Reggae(But It's Funky)」は、確かにタイトルどおりレゲエではまったくなく、ダンサブルなディスコ・ファンク・チューン。しかし、何故わざわざこのタイトルを付けたのかはよく分からないが。
「The Mack Is Back」は華やかなホーン・セクションが盛り上げるファンキーなミドル。「Philly Jump」は思わず腰が揺れるリズムに乗って、ストリートを闊歩したくなるグルーヴィーなファンク・ナンバー。洗練されつつもほどよい臭みを残したミディアム・ソウル「Give Me Your Love」、「I Know Where You're Coming From」はホーン・アレンジがイカす疾走グルーヴィー・インスト。

「Hup Two, Hup Two(Get In Line, Say Get In Line)」は細切れのギター・カッティングはファンキーだが、タイトル連呼の軽薄なサビは何だかダサかっこ悪い。しかし、続く「So Glad I'm The One」は気持ち良過ぎるフィリー・メロウ・グルーヴの名曲でコレは素晴らしい。「Funky Africa」は別にアフリカっぽいワケではないが、フルートの音色もあってどこか神秘的なムードを湛えたミッド・ファンク。豪奢なフィリー・バラードの「We Can Work It Out」、ラストのフィリー・ダンサー「Go For Yourself」まで、充実の好盤。