like a ship
Like A Ship... (Without A Sail) / Pastor T.L. Barrett And The Youth For Christ Choir
 Mt. Zion '71 

本作は、シカゴのマウント・ザイオン・バプティスト教会の牧師、T.L.バレットが、彼のクワイアを率いて録音したアルバム。
この教会の信者向けに制作されたモノと思われるが、数曲でフィル・アップチャーチ(ギターではなくベースを弾いている)やリチャード・エヴァンスが参加しているなど、どローカルな作品ながら演奏は一級品。
バレット牧師や女性シンガーによるリード・ヴォーカルと、それに呼応するクワイアのコーラスは重厚でスピリチュアル。どこか内省的な雰囲気の曲はダニー・ハサウェイっぽくもあり、演奏がグルーヴィーにウネりクワイアが盛り立てる様はヴォイシズ・オブ・イースト・ハーレムにも通じる、なかなか聴きどころの多いゴスペル・ソウル/ファンク作品となっている。

アルバムではやはり、1曲目の「Like A Ship」が特にイイ。あのヌメロの傑作ゴスペル・ファンク・コンピレーション『Good God!』の第2集、 『Born Again Funk』でも冒頭を飾っていて曲で、後光が射すような崇高な昂揚感に満たされる。
バレット牧師がピアノを弾き語る「Wonderful」はダニー風のニューソウル・ゴスペル・スロウ。クワイアがグイグイ引っ張る「Its Me O Lord」や「Joyful Noise」、アップチャーチのベースが腰のあるグルーヴを繰り出す「Ever Since」「Nobody Knows」は流石のカッコよさ。ドラム・ブレイク入りの「Medley Dr. Watts Hymn & The Disciples Prayer」もグルーヴィー。ジャジーにスウィングする「Blessed Quitness」も楽しめる。