feel my soul
Feel My Soul / The Fatback Band
 Perception '74 

初期のファットバック・バンド、つまりパーセプションの3枚とイヴェントの最初の2枚ぐらいまでは、饐えた路地裏臭が立ち込める黒く煤けたストリート・ファンク・サウンドが最高だが、3rdアルバムとなる本作『Feel My Soul』はやや趣きが異なる。
一言でいえば、ニュー・ソウル的なメロウネスが増しているのが本作の特徴。ジャケットにわざわざ、フィーチャリング・ジョニー・キングと記されているのも象徴的。ギタリストのジョニー・キングは、以前からこのバンドの中心メンバーだが、本作では全曲がジョニーによる作曲。
またこれまでの作品は基本インスト曲メインであったけれど、本作ではヴォーカル・ナンバーが多く収録され、主にリードを取る中性的というかちょっと子供っぽいヴォーカルの主は、おそらくジョニーなのだろうと思うが、このように作曲に歌にとジョニーがこれまで以上に才能を発揮している。

アルバムではまず、ウェルドン・アーヴィンとジョニーが共作し、先にアーヴィンが『Time Capsule』で取り上げた「Feeling Mellow」がイイ。インストとヴォーカル入りの2ヴァージョンを収録しているが、ストリングスを導入したスウィートなメロウ・ソウルで、気持ちいいことこの上ない。ファットバックのメロウ・ナンバーでは、次作『Keep On Steppin'』収録の「Love」と並んで好きな曲だ。
その他にも、まったりスロウの「Meet Me Over My House」、メロウで温かいミディアム「Three Dimensional World」、グルーヴィーなミディアム・ソウル「Makin' Love」と、同傾向の楽曲はぬるま湯気分でほっこりさせてくれる。「You've Got A Friend」はダニーのヴァージョンと比べちゃいけないが、ここでのジョニーのヴォーカルも悪くない。

もちろん、従来のストリート・ファンク路線も揃えてあり、「Sketches Of Life」「Why Is It So Hard To Do」の2曲は路地裏の喧騒が聴こえてきそうなファンク・チューンで、あぁコレコレ、これがファットバックと安心させてくれる。ブルージーなムードも漂うゲットー・グルーヴのアルバム・タイトル曲「Feel My Soul」も渋く黒光りしている。