funk freak
Funk Freak / Southside Movement
 P-Vine '91 

シカゴの重量級ファンク・バンド、サウスサイド・ムーヴメント。
70年代前半にリリースした3枚のアルバムはどれも傑作と呼ぶに相応しい内容だが、本作『Funk Freak』は、Pヴァインが91年にリリースした彼らの未発表曲集。そのうち完全な未発表曲は約半数で、残り半数は既発曲のヴァージョン違いという内容。いずれも、70年代前半~半ば頃の録音と思われ、オリジナル・アルバム3作と比べればやはり質は落ちるものの、それでも70年代の実力派ファンク・バンドの埋もれた貴重な音源は、サルベージする価値は十二分にあると言える。
95年にはアナログでもリリースされたが、そちらは何だかよく分からないジャケットになってしまっていて残念。この、『U.S. Black Disc Guide』旧版の表紙を思わせるCDジャケットの方が好み。

未発表曲では、アルバム冒頭の「Disco Freak」がまずそのタイトルからイヤな予感がするが、しかしコレはディスコ・サウンドではなく(ファンクとも言えないが)、洗練されたインスト・ナンバー。
「I'm So Glad That I've Got You」はシカゴとフィリーのイイとこ取りしたようなソウル・ダンサーで、これはなかなか。3rdアルバム『Moving South』にも似たタイプの曲が入っているので、その頃の曲だろうか。
「Keep On Doing It」は重量感のあるファンクで、この手の曲はやっぱり好み。「Done Got Good To Me」は1stアルバムと同じシンガーがヴォーカルを取っているので、やはりその頃の曲か。「You Are The One I Need」は女性ヴォーカルをフィーチャーした、トロピカル・ムードも仄かに漂う爽快なグルーヴィー・ソウルで、このバンドのイメージから大きく逸脱する異色曲。「Soap Oper Law」も1stアルバムと同じヴォーカルだが、1stとは明らかに様子が違う軽めでユルいファンク・ナンバー。

1stアルバム収録の「Mud Wind」は、オリジナルよりも泥臭さ控え目でややメロウになった感じ。もう1曲1stからの「Everlasting Thrill」は、オリジナルよりもソリッドなサウンドになっている。
2ndアルバム『Movin'』収録の「You I'm In Need」は、オリジナルと比べるとブルージーさがやや後退しファンク度を増した印象。同じく2nd収録の「Paid My Dues」は、このヴァージョンでは1stアルバムのリード・シンガーが歌っている。1stの収録から漏れて、2nd用に新ヴォーカルで録り直したということだろうか。
『Moving South』収録の「Funk Talk」は女声コーラスとシンセ・ベースが付け加えられている。好みの問題だが、コーラスはやや蛇足に思える。曲自体は文句なくカッコいい。