kiddo
Kiddo
 A&M '83 

小学校の教室でポーズを取るのは7人組のファンク・バンド、キドー。
79年頃からPファンク関連のレコードでクレジットを見かけるようになるベーシスト、ダニー・スターリングを中心とするバンドで、キッド・ファンカデリックことマイケル・ハンプトンもメンバーに名を連ねる。本作は彼らの2枚あるアルバムのうちの1枚目。
既にダニーはジョージ・クリントンの元を離れた後で、クリントンや他のPファンクのミュージシャンはまったく参加していない。ダニーはクリントンの配下にいた時から自身のバンド、スターリング・シルヴァー・スターシップを結成しレコーディングを行っており、その時の音源は『Gor Fer Yer Funk』『Plush Funk』で聴くことができるが、そこでは王道の80年代型Pファンク・サウンドだった。

結局、スターリング・シルヴァー・スターシップは、この時期の多くのPファンクのプロジェクト同様に、レコード・リリースするに至らず。ダニーはPファンク軍団離脱後に新たなバンド、キドーを結成、当時ダズ・バンドなどを手掛け勢いに乗っていたレジー・アンドリュース&レオン ”ンドゥグ” チャンクラーにプロデュースを依頼し本作を録音。ダズ・バンド的な軽めのポップ・ファンクがここでも展開されており、Pファンク・マナーはほとんど感じられないので、そういうのを期待すると肩透かしを喰うが、コレはコレで楽しめる。なお、ダニーは本作ではギタリストとしてクレジットされており、もちろんヴォーカルを取るのもダニーだ。

ソリッドなエレクトリック・ファンクの「Tired Of Looking」「What I See, I Like」「Strangers」「Suzy's Gone」といった辺りが、アンドリュース&チャンクラー印のポップ・ファンク・チューンで、流石に出来が良い。「Give It Up」はちょっとリック・ジェイムスっぽい感じもあったり。
ただ、個人的には、ザップ調のギター・リフを施したメタリックなクール・ファンク「Try My Loving(Gimme Just Enough)」がゴツくて好み。「Thinking About Your Charm」はエレクトリック・シタールの音色がフィリー・スウィートなムードのスロウで、意外にもこれが結構イイ。