Hail Ceasar! / Ceasar Frazier
Westbound ’72
オルガン奏者、シーザー・フレイジャーの初リーダー作『Hail Ceasar!』。
アルバムの大半はカバー曲という、当時のソウル・ジャズ系作品に有りがちなB級作品ではあるが、アイドリス・ムハンマド、メルヴィン・スパークス、ゴードン・エドワーズ、ヒューストン・パーソンといった、ブラック・ミュージック裏街道では名の通ったミュージシャン達による、イナたくマッタリとしたグルーヴが気持ちいいジャズ・ファンク娯楽作となっている。
アルバム1曲目の「Hicky Burr」から、臭味たっぷりの快楽グルーヴを垂れ流すハモンド・ジャズ・ファンクで堪らない。終始ウニョウニョうねっているワウ・ギターもファンキー。アイザック・ヘイズ「Ellie's Love Theme」のカバーは湯上り気分のユルいシャッフル、「See-F」は乾いたパーカッションが響くグルーヴィーなジャズ・ファンク・ナンバー。
アルバム・タイトル曲の「Hail Ceasar!」は、ゴツゴツした感触を残しつつもユルユルとグルーヴするジャズ・ファンク・チューン。ブレッド「Make It With You」のカバーは軽快にシャッフルするソウル・ジャズ・ナンバー。スライ「Runnin' Away」のカバーは、イナたくファンキーなオルガン、ポコスカと鳴らされるパーカッション、ワシャワシャと引っ掻くワウ・ギターに、ドラムスとベースの黒いグルーヴが脈々とウネるジャズ・ファンク。
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