sahara all stars of jos
Sahara All Stars Of Jos
 EMI '76 

ナイジェリアのジョスという都市で結成されたバンドの、おそらく唯一のアルバム。
裏ジャケを見ると9人編成のバンドのようで、彼らについて詳しいことはよく分からないが、これが非常に素晴らしいアフロ・ファンク作品であるということはハッキリと言える。全4曲ながら、どの曲も極上のグルーヴで、こんなアフリカの無名のバンドが(ナイジェリアでは知られていたかもしれないが)、これほどのアルバムを残していたというのはちょっと驚きだし、こんな知られざるアフロ・ファンクの優良盤をドバドバ再発してくれているMPGは本当に素晴らしい仕事ぶりだ。

アルバム1曲目の「Freedom For Africa」はレゲエ・ナンバーで、ガッシリしたドラムとベースのウネるグルーヴ、ファンキーに掻き毟るワウ・ギター、カリビアンなキーボードが気持ちいい。ヴォーカル&コーラスもウェイラーズみたいでソウルフル。
「World People」はフェラ・クティ直系のアフロ・ビート・チューン。咆哮するホーン・セクション、延々と刻み続けるギター、鬼のブレイクをドカスカと叩き込んでくるドラムスと、コレはかなりのカッコよさ。

しかし、更に凄いのが「Take Your Soul」。超絶グルーヴィーなリズム・セクション、執拗にリフを反復するワウ・ギター、イカシたホーン・アレンジも映えるダンサブルなアフロ・ファンク。ここでも曲後半にドラム・ブレイクをこれでもかと畳み掛けてくる。もう何10分でも聴き続けていたいようなキラー・チューンだ。
ラストの「Alikali Adajo」は再びアフロ・ビート・ナンバー。やはりリズム隊の強靭な足腰が、大地にしっかり根を張ったような太いグルーヴを生み出している。