love my lady
I Love, Love, Love, Love, Love, Love, Love My Lady / Arthur Adams
 A&M '79 

ブルースからキャリアをスタートし、セッション・ギタリストとしてクルセイダーズの作品をはじめ膨大な数のレコーディング現場に立ち会ってきたアーサー・アダムス。
ソロ・アルバムも数枚残しているようだが、USブラック・ディスク・ガイドにも掲載された本作『I Love, Love, Love, Love, Love, Love, Love My Lady』は4枚目のアルバム。

メロウに洗練された爽快なウェスト・コースト・サウンド、ジャズ/フュージョン的なムードや出自であるブルースのフィーリングも滲ませたソウル・ミュージックを聴かせてくれる良盤。
プロデュースはスチュアート・レヴィンとリック・ペッコネンという、ソウル畑からはやや距離のある人選。しかし本作に参加したミュージシャンは超豪華。ハーヴィー・メイソン、グレッグ・フィリンゲインズ、スコット・エドワーズ、ニール・ラーセン、エド・グリーン、ポウリーニョ・ダ・コスタ、ジェリー・ヘイなど、西海岸の腕利きミュージシャンを中心にバックアップ。
ほとんどの曲がアダムスのヴォーカル入りで、上手くはないが結構味のある歌で楽しませてくれる。

アルバムのオープニング・ナンバー「You Give Me Such A Good Feelin'」はメロウで穏やかなミディアム・ナンバー。軽快なアップ・テンポの「Put Your Hand In Mine」、ウォーキング・テンポの気持ちのいいミディアム「Special Kinda Lady」、ダンス・ナンバーの「Boogie With Me」、「Sugar Cane」はグルーヴィーなフュージョン調インスト。
アルバムB面は「Let's Dance」「I Like It Funky」とファンキーでダンサブルなナンバーを連発。「It's Just A Groove」は重めの泥臭いミッド・ファンク。爽快なメロウ・インスト「Crusin'」、ラストの「Never Get Enough Of Your Love」はテンダーな歌心が沁みるバラード。