gotta get back
Gotta Get Back : The Unreleased L.A. Sessions / Robbie Hill's Family Affair
 Light In The Attic '13 

60年代末からシアトルでブラック&ホワイト・アフェアというファンク・バンドをやっていたドラマー、ロビー・ヒルがバンド解散後に結成した兄弟数人を含むファミリー・バンド、ロビー・ヒルズ・ファミリー・アフェア。
ライト・イン・ジ・アティックが編纂したシアトル産レア・ファンクの秀作コンピ『Wheedle's Groove Seattles Finest In Funk & Soul 1965 - 75』にも、このブラック&ホワイト・アフェアが3曲と、ロビー・ヒルズ・ファミリー・アフェアの1曲が収録されていたが、本盤は1975年にLAのRCAスタジオで録音されながらも未発表のまま埋もれていた楽曲をLITAが発掘リリースした作品。

全5曲と少ないながら、これが全曲素晴らしく聴き応えのある傑作。『Wheedle's Groove』収録曲はスライからの影響が滲むラフで埃っぽいファンクだったが、本作で聴けるのはメロウ成分がいい塩梅で溶け込んだグルーヴィーなファンク/ソウル集。甘いファルセット・ヴォーカルもソウルフルでイイ。
「Peace Of Mind」はグルーヴィーに疾走する、勢いのあるファンク・ナンバー。「Love Is Waiting For You」はフルートの囀りと(ヴァン・マッコイ「Hustle」っぽい)、スウィートなファルセットが気持ち良過ぎるドリーミーなメロウ・グルーヴ。「I'll See You」もメロウに蕩ける甘いスロウ。
「Gotta Get Back」はスリリングなストリート・ファンクで、やはりこういうタイプの曲もキマッている。「Don't Give Up」はメロウなエレピの揺らぎに絆されるジャジー・ソウルな前半から、後半はグルーヴィーに展開する悶絶モノのファンク・チューン。