a little love
A Little Love / Aurra
 Salsoul '82 

オハイオの大型ファンク・バンド、スレイヴの主要メンバーでありプロデューサーであったスティーヴ・ワシントン。1977年のデビュー作以来、硬質なヘヴィー・ファンク・サウンドを貫いてきたスレイヴにおいて、スティーヴの果たした役割は非常に大きい。1980年の『Stone Jam』はその集大成とも言うべき傑作だが、この作品を最後にスティーヴはスレイヴを脱退。

前後の関係は不明だが、同じく80年にスティーヴは新プロジェクト、オーラを立ち上げ、そちらへ活動の軸をシフトさせる。『Stone Jam』でも大きくフィーチャーされていた女性シンガーのスターリナ・ヤングと、ヴォーカル&ギターのカート・ジョーンズ、更にキーボードとベーシストを加えた4人組としてスタートしたオーラだが、81年の2nd『Send Your Love』以降はスターリナとカートのデュオへと移行。
オーラは80年代前半に4枚のアルバムをリリースするが、一貫してスティーヴがプロデューサーとして音楽的なイニシアティヴを執っており、スレイヴの硬質なグルーヴはそのままに、80年代型に洗練されたダンス/ファンク・サウンドを聴かせてくれる。

3rdアルバムとなる本作『A Little Love』は、彼らの代表作とされる作品。
都会的なファンク/ソウル/ダンス・ナンバーが楽しめるアルバムで、曲は粒揃い。スレイヴ時代からすると随分と洗練されてはいるが、非常に骨のある剛毅なファンクも健在。
アルバム・オープナーの、強靭なベースがグルーヴを紡ぐアーバン・ファンク・ダンサー「Make Up Your Mind」から快調。ブライトなダンス・ナンバーの「Patience」、清涼感たっぷりのスロウ「It's You」、「Checking You Out」はゴツゴツしたリズム・フィギュアのブギー・ファンク。

アルバム・タイトル曲の「A Little Love」はスパイシーなヘヴィー・ファンクで、ベースがかなり強力。スレイヴ時代を彷彿とさせる鬼のグルーヴだ。ソリッドなアーバン・ダンサーの「In My Arms」、ゆったりとグルーヴするミディアム「Still Free」、ラストの「Thinking Of You」も鋼のベースが貫く骨太なミドル。