great white cane
The Great White Cane
 Lion '72 

White Cane = 白仗、ということで、何だかよく分からんが、ジャケットにデカデカと登場する白い杖状の生き物が Great White Cane なのだろうか。
アルバム1枚で終わったこのバンドは、キャリア初期のリック・ジェイムズがメンバーに名を連ねる。と言うか、クレジットを見ると、全曲リックの作曲(共作含む)、ヴォーカルもリックで、ベースはここでは弾いていないようだが、このバンドのイニシアティヴを握っていたのがリックなのは間違いない。

リックは当時24歳ぐらい(1948年生まれ)だが、78年にモータウンからソロ・デビューを果たし一気にスターダムを駆け上がっていく、その片鱗はまだこの時点では感じられない(ジャケット中央に写るリックの風貌からも、モータウン時代のリックの姿はまだ想像できない)。
本作で聴けるのは、ファンクとロックとカントリーが乱暴にミックスされたゴッタ煮サウンド。ベイエリアのミクスチャーなファンク・バンドや、スライやファンカデリック、もちろんジミヘンあたりからの影響を感じさせるが、ジャケットを見る限りバンド・メンバーのほとんどは白人ということもあってか、むしろファンクよりもロック要素の方が強く出ているようにも感じる。

アルバム1曲目の「Country Woman Suite」は、爽快なソウル・ダンサーの「Country Woman」、ラテン・ファンクの「Get On Down」、シャッフル調の「Time Is My Keeper」の3部構成。「Mother Earth」はジャジーな冒頭部分から一転、ホーンが分厚く迫る初期タワー・オブ・パワーのようなファンク・ロックへと展開。
カントリー・ロックの「You Make The Magic」、砂埃巻き上げて突っ走るようなファンキーなロック・ナンバー「Find It」、起伏のある展開で聴かせる「Don't You Worry」、ラストの「Big Showdown」もテンションの高いジャンプ・ナンバー。
ちょっといろいろと詰め込み過ぎな感は否めないが、リックの意欲は十二分に伝わる力作。