75
'75 / Melvin Sparks
 Westbound '75 

ソウル・ジャズ/ジャズ・ファンク系重要ギタリストの1人、メルヴィン・スパークス。
まさに乾いた土煙を巻き上げる竜巻のごときギターが吹き荒れる「Whip! Whop!」を含む前作『Texas Twister』は、漆黒のジャズ・ファンク/レア・グルーヴ名盤として人気だが、その次作にあたるのがこの『'75』。
それにしてもそっけないアルバム・タイトル。同じ年、ウェストバウンドからはシーザー・フレイジャーやエッタ・ジョーンズも『'75』というタイトルでアルバム・リリースしており、当時のウェストバウンドのヤル気のなさが窺えるが、アルバムの内容は本作も充実している。
前作と同じく、アイドリス・ムハンマド、シーザー・フレイジャー、ソニー・フィリップスらが演奏しているものと思われるが、一聴して前作とはやや趣きが異なり、本作はソウル/ファンクにかなり寄っている。2曲でジミー・スコットのヴォーカルを入れているあたりからも、R&Bマーケットへ訴求を狙ったメルヴィンもしくはレーベル側の意図が汲み取れる。

ヴォーカル入りの「I Got To Have You」と「If You Want My Love」はいずれも、ほっこりグルーヴィーなミディアム・ソウル・ナンバー。ヴァレンティノス~ボビー・ウォマックのカバー「Looking For A Love」はインストだが、サビのコーラスが付いてコレもソウルフルなムード。
分厚いホーン・セクションがブラックスプロイテーション調の「Get Ya Some」、"Get Down, Get Down"の掛け声にホイッスルも入って、クール&ザ・ギャング「Jungle Boogie」を意識したに違いない「Get Down With The Get Down」はユルいファンキー・ナンバー。「In The Morning」はグルーヴィーなジャズ・ファンク。軽めの「Mockingbird」やシャッフル調の「Bump And Bump」まで、まったりと楽しめる好盤。