climax
Climax / Ohio Players
 Westbound '74 

オハイオ・プレイヤーズはウェストバウンドから3枚のアルバムをリリースした後、ジュニーの脱退に伴うメンバー・チェンジを経てマーキュリーへと移籍。早速、移籍第1弾アルバム『Skin Tight』と同名シングルがヒットし、以降の快進撃を予感させる上々の滑り出しとなった。
これに臍を噛んだか、古巣ウェストバウンドはオハイオの未発表曲を中心に既発曲も収録した編集盤となる本作『Climax』を、大ヒット作『Fire』の直前にリリース。まさにオハイオの勢いが頂点に達しようかというタイミングだったが、セールス的には奮わなかったよう。しかし、結果的に3枚のアルバムがリリースされた1974年は、やはりオハイオの当たり年だったのは間違いない。

ジャケットにはいつものスキンヘッド嬢(ダブル・ジャケットを開くとドキッとする仕掛けがあるのも恒例)、『Pain』 『Pleasure』『Ecstasy』と来ての『Climax』と、アートワークにもタイトルにもオリジナル3作との連続性を感じさせる本作、内容の方も、所詮蔵出し音源などと侮れない出来で、過去3作と比べても何ら遜色ない。収録8曲のうち、「Player's Ballin'」と「Food Stamps Y'all」は『Pain』、「Sleep Talk」は『Ecstasy』収録曲で、残り5曲が未発表曲。

「Sleep Talk」はシュガーフットのブルージーなギターと唸りが効いた臭みたっぷりのファンク・チューン。「Ruffell Foot」は軽快ながらもしっかりグルーヴを利かせたインスト・ナンバー。
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバー「Proud Mary」は、ルーズなノリでグルーヴを垂れ流すブルーズ・ファンク。アルバム・タイトル曲の「Climax」はムーディーなインスト・スロウだが、曲後半はミッド・テンポのジャズ・ファンクへと展開。

マーヴィン・ゲイ「What's Going On」のカバーは、メロウ&ファンキーなグルーヴが非常に気持ちイイ。この曲を聴くとピート・ロック&CLスムーズ「Lots Of Lovin'」を続けて聴きたくなる。「Food Stamps Y'all」もクラヴィネットがギシャギシャと軋むファンク・チューン。
「Players Ballin'」もオハイオらしいラフでルーズで臭みのあるファンクで、これも「Lots Of Lovin'」ネタ。ピート・ロックはどんだけこのアルバム好きなんだ。ラストの「Pack It Up」はずっしり重く泥臭いグルーヴのミッド・ファンク。

オハイオに未練タラタラのウェストバウンドは、この翌年にも未発表曲集『Rattlesnake』をリリースしている。