ask rufus
Ask Rufus / Rufus featuring Chaka Khan
 ABC '77 

ルーファスの通算5作目のアルバム『Ask Rufus』。
3rdアルバム『Rufusized』から、看板シンガーであるチャカ・カーンをより前面に押し出すべくルーファスfeat.チャカ・カーンという名義になったが、チャカと比べて他のバンド・メンバーが米粒のように小さい本作のジャケットを見れば、当時のバンド内格差がどれほどのものか想像がつく。
アルバムの内容としても、チャカのシンガーとしての実力や表現の幅の広さを聴かせることに主眼が置かれているようにも感じる。ファンクは抑え目、洗練されたアーバンなサウンドの本作は、ジャズ/フュージョンやAOR方面へのクロスオーバーも目論む。かつての「Tell Me Something Good」のようなダーティーなファンクは期待できないが、バンドは相変わらず演奏能力が高く、タイトなグルーヴを紡いでいる。また、80年代後半以降のプリンス作品でもお馴染みのクレア・フィッシャーがストリングス・アレンジを手がけている。

アルバムの冒頭を飾る「At Midnight(My Love Will Lift You Up)」は勢いのあるアッパーなファンク・ナンバーで、タワー・オブ・パワーのホーン・セクションが音に厚みを加える。「Close The Door」は洗練されたメロウ・グルーヴで、なかなかの気持ちよさ。
クラシカルなインスト曲「Slow Screw Against The Wall」は、クレア・フィッシャーによる弦アレンジが主役で、個人的にはこういうのはルーファスに求める方向性ではない。「Earth Song」は曲の頭部分がアルバム随一のファンキーさだが、曲の大部分はじんわりと体を揺らすミッド・グルーヴ。「Everlasting Love」もバンドの抑えたグルーヴが抗い難いミディアム・ナンバー。
「Hollywood」は本作中で最もポップでヒット・ポテンシャルの高いミディアム。「Magic In Your Eyes」も「Everlasting Love」同様に抑制されたグルーヴがジワジワくるメロウなミディアム・バラード。「Better Days」はラテン・テイストも薫るミッド・グルーヴにチャカの舞い上がるファンキー歌唱が映える。ラストの「Egyptian Song」は豪奢なストリングスが誂えられたバラード。