house party
House Party / Fred Wesley
 RSO '80 

ジェイムス・ブラウン、スライ・ストーン、ジョージ・クリントン。
60年代後半のファンク勃興~70年代のファンク・ミュージック爛熟期を主導した三傑。もちろんこの3人がファンクの歴史における最重要人物であることは言うまでもないけれど、ファンク史における重大なイベントのいくつかで重要な役割を担ったキーマンは他にもいる。JBが60年代末~70年代初めに起こしたファンク革命と、70年代半ばのPファンクによる宇宙制覇、この2つの重大事象の起爆剤となったブーツィー・コリンズは、JB、スライ、クリントンに並ぶファンク界の偉人との評価に相応しい人物だろう。

ブーツィーと同じくJB~Pファンクと渡り歩き、それぞれのキャリアの最盛期に多大な貢献をしたトロンボーン奏者/アレンジャー/プロデューサーのフレッド・ウェズリーもまた、革新ファンク請負人とでも呼ぶべき素晴らしいミュージシャンだ。
70年代前半のJBプロダクション(特にJB's作品)で大量生産されたファンク・クラシックの数々で、アレンジャー/プロデューサーとして実務面を取り仕切り、70年代後半にはPファンクに分厚く重層的で表現力に富んだホーン・アレンジをもたらした。しかし、その功績の大きさに比して、十分な評価を得られていないように思えるのは残念。

本作『House Party』は、1980年になってようやくリリースされたフレッド初のソロ・アルバム。
この当時のフレッドはクリントンと距離を置いていた頃で、本作にはPファンク勢の加勢もなく、もちろんJB人脈の参加もなく、クレジットにはあまり馴染みのない名前ばかりが並んでいる(唯一、リン・コリンズがバック・ヴォーカルで参加している)。
ブーツィーやメイシオ、バーニーら盟友たちの助力を得られなかった本作は、やはり演奏の厚みという部分で物足りなさを感じるものの、フレッドらしい気の利いたアレンジも随所に聴かれ、軽いながらも楽しく聴けるファンク好盤に仕上がっていると思う。
しかしながら本作は一般には流通せず、プロモ盤が僅かに500枚ほどラジオ局へ配布されたのみとのことで、ここでもまた不遇を託ったかたちとなってしまったのは気の毒。

軽快なディスコ・ファンクのアルバム・タイトル曲「House Party」からスタート。"Bop To The Boogie, Boogie To The Bop, Boogie Bop Bop" という掛け声も楽しいミッド・ファンク「Bop To The Boogie」、クールなファンク・チューン「Still On The Loose」、「I Make Music」はハッピーなムードのアップ・ナンバー。
スウィートなコーラスで引っ張るメロウグルーヴ「If This Be A Dream」、軽めのダンスナンバー「Let's Go Dancing」、哀愁スロウの「Are You Guilty?」、ラストの「Life Is Wonderful」はちょっぴりトロピカルムードも漂うポップなナンバー。