bail out for fun
Bail Out For Fun! / Maxayn
 Capricorn '74 

元アイケッツのメンバーだった女性シンガーのマクサン・ルイスと、その夫のアンドレ・ルイスを中心に結成された4人組バンド、マクサン。
70年代前半にアルバムを3枚残しているが、本作『Bail Out For Fun!』は彼らの3rdアルバム。
やはりこの時代の黒人バンドらしく、本作で聴けるのはスライからの影響を感じさせるファンク・サウンド。ファンクをやるには4人ではちょっと足りないが、曲によってはホーン・セクションを外注で賄うなど、同時代の他の大所帯ファンク・バンドと比べても遜色ない音の厚み。音楽的なイニシアティヴを執るアンドレは主にベースとムーグやクラヴィネット、オルガンなど鍵盤類を演奏するが、ギターも含めてワウワウとウネるバンドの演奏はなかなかカッコいい。
アンドレとマクサンは70年代後半になると、再評価著しいスペイシー・ディスコ・ファンク・バンド、マンドレを起ち上げモータウンからアルバムをリリースしていくことになるが、個人的にはやはりこのアルバムの黒く猥雑なファンクが好み。

アルバムのオープナーとなる「Bail Out」は、ムーグとクラヴィネットがグニャグニャと蠢くクールなファンク・チューン。アンドレのヴォーカルにもスライからの影響が滲む「Life Is What You Make It」はグルーヴィーにウネりまくるファンク・ナンバー。スケールの大きなバラード「Cried My Last Tear」、「Moonfunk」はグルーヴィーなリズム隊と厚みのあるホーン・セクションが盛り立てるファンク・チューンで、後のマンドレへと繋がるようなスペイシーなムーグが飛び交う。

「Fun」はベイエリアのバンドを思わせるような勢いのあるファンク・ロック・ナンバー。メロウな浮遊感のミディアム「You Don't Have To Be Lonely」、タイトなランニング・ベースがグルーヴィーに駆け抜けるファンク・チューンの「Trying For Days」、ラストの「Everything Begins With You」は気持ちよく漂うメロウ・グルーヴ。