solid
Solid / Mandrill
 United Artists '75 

初期の作品はファンク/ソウル/ロック/アフロ/ラテンなどが原型を留めたままゴロゴロと転がった、相当にゴッタ煮な音楽性が良くも悪くも個性的過ぎたマンドリル。故に、時折とんでもなく超弩級のファンクを放り込んでくる一方で、ファンク/ソウル・リスナーにとっては煮ても焼いても食えないようなシロモノもあったりする。その尋常でない振れ幅の大きさこそがこのバンドの持ち味であることは承知しているが、ファンクにだけ集中していたらきっと凄いアルバムが出来ていただろうに、と惜しい気分になるのが正直なところ。

75年の本作『Solid』は彼らの7枚目のアルバム。
相変わらずのハイブリッドなサウンドだが、この辺りまでくると初期の荒っぽいミクスチュア感と比べると随分とこなれてきたようにも感じられ、飛ばし聴きしたくなるような曲もなく、アルバムとしては聴きやすくなっている。ファンク・ナンバーはどれもアヴェレージ以上の出来で楽しめるが、かつての「Fencewalk」や「Fat City Strut」ほどの破壊力を持つ曲はここにはない。

野性味溢れるファンキー・チューンの「Yucca Jump」からアルバムはスタート。曲頭のカウントからいきなりのカズーに掴まれるファンク「Peck Ya Neck」、ストリングスやフルートが舞うグルーヴィーなジャズ・ファンク「Wind On Horseback」、「Tee Vee」はロッキンなギターにダミ声ヴォーカルで唸るファンク・チューン。

アルバム・タイトル曲「Solid」はゆったりとしたラテン・グルーヴ。アフロ・スピリチュアルな「Stop & Go」、ラストの「Silk」はバリー・ホワイトっぽく旋回するストリングスに、ワウ・ギターやオルガン、ホーンが重なるグルーヴィー・チューン。