truck turner
Truck Turner / Isaac Hayes
 Enterprise ’74 

初めて手がけた71年の『Shaft』のサントラが大成功を収め、オスカーまでも手にしたアイザック・ヘイズ。
黒人映画音楽の第一人者としての地位を確立したヘイズが次に手がけた74年の『Tough Guys』は、サントラ制作のみならず、フレッド・ウィリアムソンらとともに主演格3名のうちの1人に大抜擢。これで調子づいたのか、同じく74年の『Truck Turner』では遂に単独主演を果たす。もちろんサントラもヘイズの制作、しかも『Shaft』同様にアナログ2枚組の大作だ。

本作もインスト曲を中心に、ド派手なアクションやスリリングなチェイス・シーン、寛いだムードなど様々な情景を映し出す楽曲がたっぷりと収められている。個人的にはコンパクトにアルバム1枚に収めた『Tough Guys』の方が聴きやすくて好きだが、本作もヘイズの手腕が随所に光る充実作に違いない。
「Theme From Shaft」直系のワウワウ、ウネウネと疾走するビッグバンド・ジャズ・ファンク「Main Title "Truck Turner"」からアルバムは幕を開ける。弾むピアノに心躍るポップでムーディーなジャジー・ナンバー「House Of Beauty」、「Blue's Crib」はベースとワウ・ギターがウネるミディアム・ジャズ・ファンク。
ジャジーなギターとグルーヴが心地いい「Driving In The Sun」、ド頭から強力ファンク・ドラム・ブレイクを打ち込んでくる「Breakthrough」、ムーディーな「Now We're One」、和やかなシャッフル「The Duke」、「Dorinda's Party」は土臭く絡むドラムとベースとギターの上に円やかな鍵盤が乗るミドル。

「Pursuit Of The Pimpmobile」はチキチキ・ハイハットの刻みとワウ・ギターのウネりがブラックスプロイ王道のビッグバンド・ジャズ・ファンク・チューン。ムーディーなスロウの「We Need Each Other Girl」、ヴォーカル入りのミディアム「A House Full Of Girls」、スリリングに疾走するチェイス系ジャズ・ファンク「Hospital Shootout」、「You're In My Arms Again」はヘイズが低音ヴォイスでネットリと歌い上げる官能バラード。
「Give It To Me」もヴォーカル・ナンバーで、ファンキーにウネるグルーヴィーなミドル・チューン。鄙びたオルガンが響く「Drinking」、ダークで不気味なムード漂うグルーヴ・ナンバー「The Insurance Company」、ラストの「End Theme」はパーカッシヴにウネりまくるアフロ・ジャズ・ファンク。