come with me
Come With Me / Jesse Green
 Able '79 

かつてジミー・クリフのバンドのドラマーも務めていたというジャマイカン・ソウル・シンガー、ジェシー・グリーン。
初ソロ・アルバム『Nice And Slow』は1976年のリリース。シングル・ヒットしたファンキーなディスコ・ナンバーのタイトル曲や、ドラム・ブレイク入りの「Don't Let Me Down」を含み、汗ばむ胸の谷間ジャケもナイスなそのアルバムもイイのだが、個人的には79年リリースの2ndアルバムとなる本作『Come With Me』の方をより気に入っている。

前作同様に軽やかでメロウなディスコ/ソウル・アルバムで、レゲエ要素は希薄。シンガーとしての実力はアヴェレージといったところで、やや野暮ったい印象も受けるが、十分にソウルフルではある。同時期のジョニー・ブリストルやレオン・ウェアほど洗練されているワケではないが、あの辺りの作品が好きなら本作も十分楽しめるだろう。
ちなみに、パリのシャンゼリゼ通りで撮影したこのジャケットはカナダ盤で、フランス盤などはジェシーとこの美女が車の後部座席でイチャついてるジャケット。

アルバムのオープニングを飾るタイトル曲「Come With Me」は、ジーン・ペイジばりの天翔けるストリングス・アレンジに煌めきのギターも心地いい、しなやかなグルーヴのメロウ・ソウル名曲。
「Move On Up A Little Closer」はステディーなグルーヴのエレガントなソウル・ダンサー。「Oh What A Night」はレゲエ調のリズムを刻むミドル。ダンサブルに弾むディスコ・ナンバー「Will You Won't You」、「Love Can't Be Too Much」は華麗なソウル・ステッパー。

「Disco Crazy」はタイトルからはイヤな予感しかしないが、これが何だか「I Want You Back」プラス「Never Can Say Goodbye」なムードが反則スレスレの素晴らしいダンス・ナンバー。
「Baby Don't Leave Me」はソフト&メロウなミディアム・ソウル。スムーズなグルーヴが気持ちいいダンス・ナンバー「For Your Love」、メランコリックなムードの「Life Can Be Beautiful」、ラストの「I Believe In You」はチャーチなコーラス隊を伴ったクラシカルなバラード。