eddie bo
Eddie Bo's Funky Funky New Orleans
 Funky Delicacies '99 

「The Hook And Sling」をはじめ、数々のファンク・クラシックを生み出したニューオリンズのシンガー/プロデューサー/鍵盤奏者、エディー・ボー。
シングル・デビューは50年代半ばなれど、初めてアルバムをリリースしたのは全盛期をやや過ぎた77年という不遇の人。現在では、レアで埋もれたニューオリンズ・ファンクの発掘にかけては右に出るもののないタフ・シティ傘下のレーベル、ファンキー・デリカシーズ編纂の『The Hook And Sling』で、60年代後半~70年代前半のボーの黒々とした極太ファンクをまとめて聴くことができる。

同じくファンキー・デリカシーズから出ている本作『Eddie Bo's Funky Funky New Orleans』は、エディー・ボーのプロデューサーとしての側面を切り取ったコンピレーション。サブタイトルにあるように、ボーが最も脂が乗りきっていた時期であろう、68年から71年の間に彼が手掛けた楽曲が収められている(ボー自身の名義の曲や未発表曲も含む)。
何ともファンキーで憎めないその風貌から、どこかトボけたユーモラスな印象を聴き手に与えつつも、泥臭いファンクを容赦なくカマしてくれるボー師。おそらく時期的には、本作に収録されている曲の多くは「The Hook And Sling」同様にジェイムス・ブラックがドラムを叩いていると思われるが、どの曲も重くエグいファンク・ビートに叩きのめされる。
前述の『The Hook And Sling』と重複する曲は一切無しという良心的な内容になっているので、2枚とも買ってエディー・ボーのファンクにたっぷりと浸るべし。

まず、ボー自身の名義となる曲だが、アルバム中約半数の6曲が収録されている。
鉛のように鈍重なビートとグルーヴが弩ファンキーな「Can You Handle It」、ゴリゴリのベースとパーカッションがグルーヴィーなファンク「Showdown」、ファンキーなR&Bナンバー「Don't Turn Me Loose」、ヘヴィーなディープ・ファンク・チューン「Getting To The Middle」は、更にそのインスト・ヴァージョンも収録。
エディー・ボー&チェイン・ギャング名義の「Disco Party」は重いビートに軽快なギター、ブリブリのクラヴィネットが絡むグルーヴィーなパーティー・ファンク。

チャック・カーボは2曲収録。「Can I Be Your Main Squeeze」はヘヴィーなドラムがガツガツ打ちつけ、ブッといベースがウネりまくる猛烈にカッコいいファンク・チューン。「Take Care Of Your Homework」も同系統のグルーヴィーなニューオリンズ・ファンクでイカス。
エクスプロージョンズ「Hip Drop」は女性ヴォーカルと掛け合うようにブロウするサックス、トグロ巻くようなベース・ラインが黒くスモーキーなグルーヴを巻き起こす。
ヴァイブレッツ「Humpty Dump」は鈍器で殴りつけるような極太ドープなドラム・ビートにエッジの尖ったギター・カッティング、キャッチーな女性ヴォーカルが乗るニューオリンズ・ファンク・クラシック。

残りはスクラム・バンドなる名義による3曲。名前から察するに、当時ボーが所属していたレーベル、スクラムのハウス・バンドによるセッションを録音したものと思われる。
ドコスカ打ちつける強力なドラムスにブルージーなギターが乗る「You've Got What I Want」は、わざわざフィーチャリングとしてクレジットされているとおり、ドラマーはスモーキー・ジョンソン。いやはや、この人のドラムも凄い。それにしても、アール・パーマーやジェイムス・ブラック、ジガブー・モデリステなど、ニューオリンズにはこんな怪物みたいなドラマーがウジャウジャいたもんだなぁ。
スクラム・バンドの他の2曲は特に注釈もないのでジェイムス・ブラックがドラムということだろう。「Don't Change Nothin'」は、やはりイカツいドラムが強力なファンク・ナンバー。「I'm In A Lovin' Groove」はグルーヴィーなミドル・チューンでこれもカッコいい。