nassau funky
Nassau Funky / Raphael Munnings
 Athens Of The North '14 

バハマはナッソー出身のマニングス3兄弟+1で結成されたバンド、ビギニング・オブ・ジ・エンド。
シングル「Funky Nasau」は地元のみならずUSでも大ヒット。それを受けてアルバムも71年に『Funky Nassau』、76年に『Beginning Of The End』の2枚を地理的にもバハマから程近いマイアミのレーベル、アルストンからリリースしている。
そのマニングス3兄弟のうちの1人、ラファエル・マニングス(『Funky Nassau』のジャケットの1番後ろの人)は、『Funky Nassau』の翌年となる72年に、やはりアルストンから2枚のソロ・シングルを、更に79年には別のレーベルからレイ・マニングス名義で2枚の12インチ・シングルをリリースしている模様。

今回取り上げるこの『Nassau Funky』は、72年の2枚のシングルを1セットにしてAthens Of The Northから2014年に再発されたもので、ジャケットは色違いで数種類あるらしい。7インチ盤のレーベル面のAthens Of The Northのロゴ(AOTN)が、アルストンのレーベルのロゴっぽいデザインになっているあたり、芸が細かい。
内容的には、『Funky Nassau』で聴かれた、砂埃と熱風が入り混じったようなザラついたサウンドと比べると、やや柔和な印象も受けるが、基本的にはあのアルバムにも共通するカリブ/ラテンの要素をファンクに溶かし込んだジャンカヌー・サウンドが楽しめる。

「Opportunity Knockin'」は乾いたギターに陽気なホーンのカリビアン・ファンク。「Sleep On, Dream On」は『Funky Nassau』に収録されていた曲のリメイクで、オリジナル・ヴァージョンの粗削りさから角が取れた印象。個人的にはオリジナルの方が好みだが、こっちもイイ。
「Takin' You Higher(Just Like Climbin' A Ladder)」も明るいトロピカル・ムードのファンキー・チューン。「Loneliness」は、ほのかに哀愁が滲むミディアム・ソウル・ナンバー。