cockpit
The Cockpit / Rudy Ray Moore
 Kent '71 

節目の1500枚目のディスク・レヴューに何を取り上げようか迷ったが、最近手に入れた爆笑必至のこのドスケベ・ジャケの本作を敢えて。

60~70年代にアメリカで人気を博した黒人コメディアン、ルディ・レイ・ムーア。下世話な下ネタで笑いを取る芸風は、おそらく白人や中流以上の黒人層からは総スカンを喰らっていたと思われるが、市井の黒人同胞たちには大ウケだったに違いない。
レコードも結構な枚数を残していて、それらのジャケットを見ても分かるとおり、下品な下ネタだらけで全部集めたくなってしまう。この手のものとしては、マイアミの怪人ブロウフライと双璧と言っていい存在。

本作『The Cockpit』は、ジャケットには3rdアルバムなる記載がるが、Discogsで確認する限りでは実際には7枚目のアルバム。それにしてもこのおバカで下品でスケベなジャケット、そして秀逸なCockpitというタイトル、最高だ。できればLPで持っていたいとも思ったが、長時間正視に耐えられそうもないので、CDサイズで十分だ。

ファンキーな演奏に乗ってムーアが下品で卑猥なことをひたすら喋くり倒すという内容で、クール&ザ・ギャングやフル・ムーンなどの演奏にラスト・ポエッツのジャラールがリーディングを乗せたライトニン・ロッド『Hustlers Convention』のような感覚で聴けてしまう、と言っては誉め過ぎか。
正直、曲単位でどうのこうのと言うような類いのモノでもないし、本職のミュージシャンであるブロウフライ作品や、先に触れた『Hustlers Convention』のような音楽的な質の高さは求め得ないが、当時の黒人芸能の趣きを感じ取ることは出来る。