hot pepper
Hot Pepper / The Impossibles
 Philips '75 

インポッシブルズはタイの8人組のバンド。
Discogsによると70年代に5枚、それ以降も結構な数のアルバムをリリースしている模様。基本的にはタイ国内でレコードをリリースし活動していたバンドだと思うが、4枚目のアルバムとなる本作『Hot Pepper』ではスウェーデン録音を敢行し、フィリップスからリリースされている。全曲英語詞で歌われた本作は、タイ国外の市場へも打って出んとする戦略が見て取れるが、実際コレはファンク・アルバムとしても十分に世界基準のクオリティを誇る好盤。

このバンドの他のアルバムを聴いたことがないので何とも言えないが、他はタイ語のタイトルのアルバムや楽曲ばかりの中、本作の他にもう1枚ある英語タイトルのライヴ盤と思しき74年のアルバムでは、B.T.エクスプレスの「Do It(Til Your Satisfied)」やバリー・ホワイト「Can't Get Enough Of Your Love, Babe」、スティーヴィー・ワンダー「Superstition」、タワー・オブ・パワー「So Very Hard To Go」、アヴェレージ・ホワイト・バンド「Pick Up The Pieces」などをカバーしているようで、このバンドがステージでは普段からファンク/ソウルを演奏していたことが分かる。

アルバムの冒頭を飾るタイトル曲「Hotpepper」は、「Shaft」なハイハット、タイトなベースにワウ・ギター、ホーン・セクションも入ったファンキーなインスト。ホーンをもう少し大きめにミックスしてほしいところだけど、十分にカッコいい。
グルーヴィーなファンキー・ロック・ナンバー「A Hurting Man」、ゆったりしたミディアム「Easy To Be Hard」、何となくアヴェレージ・ホワイト・バンドを思わせるクールなミッド・ファンク「California」、クール&ザ・ギャング「Give It Up」のカバーは、原曲に忠実にホーンが活躍するインスト・ファンクで、ドラム・ブレイクもしっかり入ってなかなかカッコいい。

「Love Will Keep Us Together」はポップな雰囲気の曲だが、途中のブレイク部分のみファンクの骨格が剥き出しに。ボッサ・フュージョン調の「Pretty Thing」、メロウなスロウ・ナンバー「It Doesn't Always Take Much Time」、「C'mon Baby」は爽快グルーヴィーなファンク・チューンで、コレもイイ。ラストもクール&ザ・ギャングのカバー「Love The Life You Live」で、原曲からややテンポを落としてはいるが、コレもファンキーでイイ感じ。