slow traffic to the right
Slow Traffic To The Right / Bennie Maupin
 Mercury '77 

ハービー・ハンコック、ヘッドハンターズのサックス奏者、ベニー・モウピン。
少ないながらリーダー作も何枚かあり、本作『Slow Traffic To The Right』は2ndアルバムにあたる。
やはり当時のヘッドハンターズの面々が脇を固めており、ポール・ジャクソン(は2曲のみのだが)、ブラックバード・マックナイト、ジェイムス・リーヴァイらが参加の他、エディ・ヘンダーソンや若きパトリース・ラッシェンもクレジットされている。

アルバムのオープニング「It Remains To Be Seen」は都会的なジャズ・ファンク・ナンバー。モウピンの管はやはり独特で、その音色だけで当時のハンコックやヘッドハンターズの作品に近い雰囲気を醸す。この曲と次のフュージョン調「Eternal Flame」の2曲がポール・ジャクソンさん歌曲。
Water Torture」はタイトなグルーヴを繰り出すリーヴァイのドラムスに、ラッシェンのメロウなエレピが絡むジャズ・ファンク。

You Know The Deal」はウネウネと地を這うグルーヴにモウピンのサックス、ブラックバードのギターが乗る、これもヘッドハンターズっぽいジャズ・ファンク。静謐なムードの「Lament」、ラストの「Quasar」はスペイシーなムードを漂わせるジャズ・ファンク・チューン。